【シネマVOYAGE】ジャック・ケルアック の人生を旅して…『オン・ザ・ロード』(cinemacafe.net) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130903-00000007-cine-movi





一般的に“旅”というと、行きたい場所があったり、見たいものがあったり、行く先に目的のモノがある場合が多いけれど、失恋を癒したり、自分自身を見つめ直したり、心を洗濯するための旅もあれば、『オン・ザ・ロード』のように、この人みたいに旅をしたい! と、人に興味が湧いて旅に出ることだってある。この映画の主人公・サルがそうだったように──。

〔破天荒なクリステン・スチュワート〕
原作はジャック・ケルアックが1957年に発表した青春小説「路上/オン・ザ・ロード」。あのボブ・ディランに「僕の人生を変えた本」を言わしめたほか、ジョン・レノンやジョニー・デップ、音楽界から映画界に至まで、多くの作り手に影響を与えてきた作品だ。ケルアックの実家のあるニューヨークを出発地点に、広大なアメリカ大陸を横断する放浪の旅をベースにした小説の映画化となる。

アメリカ東部育ちで知的で内向的なサル(サム・ライリー)は若き作家。サルのモデルは、もちろん原作者のケルアック自身だ。サルはある日、西部から上京してきたディーン(ギャレット・ヘドランド)と出会い、彼の型破りな生き方、自由奔放な生き方に惹かれ、ある会話をきっかけに旅に出ることに。父を亡くした喪失感に囚われていたサルにとって、ディーンの故郷である西部の街・デンバーに「遊びに来ないか」という誘いは、刺激的な日々の始まりだった。

ヒッチハイクを重ね、旅の途中の綿花畑で働き、そこで恋に落ち、これまでにない経験をするサルを見ていると、リュックサックを背負い行き当たりばったりの旅をするのもいいかも…と憧れる。

一方、セックスやドラッグを奔放に楽しむディーンの生き方は刺激的すぎて戸惑うかもしれない、どうしてそんな人をメリールウ(クリスティン・スチュワート)やカミール(キルスティン・ダンスト)は愛してしまうのか理解が難しいかもしれない。また、明確に起承転結が綴られる物語ではない、というのがこの映画の特徴でもあるけれど、そこには喜びや切なさ、孤独感、渇望、さまざまな感情が常に渦巻いていて、言いようのない“生”を感じてしまう。旅によってあぶり出されていく人間の本能に、いつのまにか魅せられてしまうのだ。

アメリカ各地を始め、カナダ、メキシコ、アルゼンチンで撮影を行った『オン・ザ・ロード』を観ることは、=ジャック・ケルアックの世界(人生)を旅すること。139分間で疑似体験する青春はかなり濃い! かなり刺激的!





これ、なかなかおもしろかったんですが、起承転結のある物語ではないのでさすがに途中でワタクシうっかり居眠りしてしまいました。それが運の悪いことに丁度お目当てのヴィゴ・モーテンセンの登場シーンで……。何しに行ったんじゃと自己嫌悪。ま、ヴィゴのおかげでおもしろい作品にめぐりあえたのは祝うべきなんですが、それより驚いたのはヴィゴの演じた作家の妻役を演じていたエイミー・アダムスの退廃っぷり! 前の日に「マン・オブ・スティール」のロイス・レイン役で勇ましいところを見たばっかりだったのであまりの違いに目がまん丸になっちゃいました。たいしたもんです。