低迷する3D作品に希望? 『アバター』以来、3Dが正しく使われた映画が大成功(クランクイン!) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131020-00027372-crankinn-movi

サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー共演のSFサスペンス『ゼロ・グラビティ』の大成功が、ハリウッド業界に希望を与えている。アメリカで3D人気が下降線をたどる中、この映画の売り上げの8割は3Dから来ているのだ。 ジェームズ・キャメロン監督の『アバター』が3D革命を起こしてからは、数多くの映画が3D撮影、あるいは3D変換されてきた。あまりにも何もかもが3Dになり、食傷気味のアメリカの観客は、近年、あえて2D版を選ぶようになってきている。この夏も、『ウルヴァリン:SAMURAI』を3Dで見た人はたった30%、『モンスターズ・ユニバーシティ』では31%で、3D人気はもう終わりかという不安が業界を包んでいた。

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 その流れを見事止めてみせたのが、アルフォンソ・キュアロン監督の『ゼロ・グラビティ』だ。サンドラ・ブロックが主演するこの映画の舞台は、宇宙。その状況を描くのに3Dはまさに理想的なツールで、キャメロンをして「宇宙を描いた映像として、これは今までで最高の出来。こういう映画を見たいと、僕は長年待ち続けてきた。大感激した」と言わせるほど。批評家の多くも、この映画を『アバター』以来、初めて3Dが正しく使われた例だと絶賛。興行成績をレポートするboxoffice.comのショーン・ロビンスも、「この映画の興収の8割が3Dから来ているという事実は、正しく使えば3Dがまだまだ有益なマーケティングツールであることを証明する」とコメントしている。

 『ゼロ・グラビティ』は、作品そのものへの評価も非常に高く、米大手の批評サイト「ロッテン・トマト」によると97%の批評家が褒めている。今年のアワードレースで大健闘することは間違いなく、オスカーの投票権をもつアカデミー会員は、この映画が人々を改めて3Dに目覚めさせたという功績も十分考慮するはず。作品部門、主演女優部門など多数の主要部門で候補入りしそうなだけに、ぜひ劇場で、しかも3Dで、見ておきたい作品だ。