「アメリカン・ハッスル」


こ~れは凄かったです! 脳天痺れるほど面白かった!


まあ、キャストもすごいんですが、それぞれの髪型がまた凄かった!(私ならこれにヘアメイク賞あげますよ)。


メインの男性陣、クリスチャン・ベール、ブラッドリー・クーパー、ジェレミー・レナー、それぞれ可能な限り男前度を下げるような最低な髪型で、それ見てるだけでも笑えるというオマケつき。


エイミー・アダムズやジェニファー・ローレンスといった女性陣は逆にこれでもかと満艦飾に盛り上げて、ゴージャスさをいやでも強調! もちろんメイクも完璧振るメイク!! 


この髪型やメイクはそれぞれキャラの個性を反映したものでもあるんです。


主演男優候補のクリスチャンは激太りしてブヨブヨのおなかをさらすという肉体的な変化で「自分が俳優としてどこまでやるか」を見せてるわけですが、今回のエイミーは「すっぴん見せ」で女優魂を見せてます。


この映画の中でエイミーがメイクしてる時はそれはもう完璧な美女なんですよ。優雅なカールを胸に垂らした、皺ひとつ見えないクールビューティー。


それがメイク全部落とした素顔になると、さすがに年齢が誤魔化せなくてかなり疲れた感じになるんですね。共演のジェニファー・ローレンスが若さはちきれそうでぴかぴかツヤツヤむちむちなのと比べると、どうしても、落ちる。それを知って平気でスッピンとか化粧だだ落ち状態さらすのはスゴイと思いましたわ。


メインキャラは男女とも、とにかく全員が自分を最大限に飾り立てた他人に「見せたい」自分と、その虚飾を全部そぎ落とした素の自分の両方を見せるのですが、エイミーならメイクしたままでもできるでしょうに……。でも彼女のスッピンって、ある意味ショックなので観客に衝撃と共に強い印象を残すんですよ。ホントにあれは映画全体のクォリティーを高めるスッピンです。ひょっとしたら「スッピン」という特殊メイクだtたのかも……。

落差のハッキリしているエイミーに対し、ジェニファーちゃんは全てが混沌としているのね。その中でもやっぱり本音とそうでない部分があって、それらが入れ替わり立ち替わり現れる。とても魅力的でした。


誰がとってもおかしくないです。