「花子とアン」の英治さんがTバック姿に! 鈴木亮平とはどんな人物か(産経新聞) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140906-00000527-san-movi


今、旬な男優といえばこの人だろう。鈴木亮平(31)。彼が見たければ、NHK連続テレビ小説「花子とアン」にチャンネルを合わせるか、映画館で公開中の「TOKYO TRIBE」や「ホットロード」に行けばいい。特にラップミュージカルの主演作「TOKYO TRIBE」ではトライブ(族)のリーダーを金髪にTバック姿で喜々として演じており、「花子とアン」でヒロインを支える優しい夫、村岡英治役とはまるで別人だ。一体、どんな人物なのだろうか。

 都内某所のおしゃれなカフェで会った鈴木は、白のTシャツにジーパン姿。「普段は普通ですよ。暴力性とかはないです。芝居で発散できているからかな」。暴走族のチーム頭を演じた「ホットロード」では、バス内で妊婦に席を譲る場面が印象的だった。「普段もああいう感じです。自分で言うのもなんですけど、昔からいい人です」と笑う。

 兵庫県西宮市生まれ。テレビや映画で活躍し、2007年の「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス」(フジテレビ系)で共演した小栗旬の初監督作「シュアリー・サムデイ」(10年)に出演。小栗が漫画の映画化を発案した「HK 変態仮面」(13年)に主演し、股間を隠しただけのヒーロー、変態仮面役は海外でも話題になった。

 この映画や「TOKYO TRIBE」でマッチョ俳優という印象が植え付けられたが「普段はムッキムキではない」と笑う。「筋肉トレーニングは、ああいう役がなければやらない。筋肉がついたらなかなか落ちない。すぐ痩せないと他の役ができなくなるので気をつけています」と明かす。

 「『変態仮面』は旬君と『やりたいね』と言っていた企画だった。爆笑しているうちに観客は本気に気づいてくれるだろうと。絶対、海外でヒットすると思っていた。それは僕の理想の形だった」と振り返る。彼には日本を代表する俳優になるという野望がある。「日本の俳優ベスト10に入るような存在に、まずはなりたい。『TOKYO TRIBE』も園子温監督が海外で人気があるので、こういう役者がいると認知されるんじゃないかと思った」。実際、配給の日活によると海外セールスが好調で、開催中の第39回トロント国際映画祭(カナダ)にも出品されている。

 「すごいなと思うのは(ハリウッド俳優の)渡辺謙さんと菊地凛子さん。特に謙さんは男優ですし、切り開いてくれた道を僕らの世代がつないで、さらに開拓していかなきゃという思いが強い」と力を込める。「謙さんはブロックバスター作品(大作映画)に日本人役で出ているので尊敬している。王道のど真ん中ですよね。そういう俳優が日本から出てこないと日本人の存在感が世界で認知されない」と危惧する。

 手始めは韓国人俳優が悪役を演じたこともある「007」シリーズか、と冗談で尋ねると、「ピアース・ブロスナン版の007(『ダイ・アナザー・デイ』)ですね。『G・I・ジョー』にはイ・ビョンホンが出ている。韓国の俳優に水をあけられている状況なので隣の国としては負けたくない」とライバル心をのぞかせる。身長186センチの恵まれた体格と英検1級の語学力で、海外進出も決して夢ではない。

 ただ、あくまで本拠地は日本と強調する。「僕は日本人だし、日本をベースに出演作が世界でヒットするのが理想です。日本映画が盛り上がっていけばいいし、世界の多くの才能と仕事ができないのはもったいない」。世界への憧れは強い。世界遺産検定1級の肩書がそれを物語る。「なかなか旅行に行けなくて世界遺産の番組を見て妄想しているうちに、詳しくなった。世界遺産になっていない素晴らしい場所を『鈴木遺産』としてリストアップしています。世界の面白いものがすべて見たいし、できることはすべてやりたい。宇宙にも行きたい。それができないから役者をやっているのかも」

 人気漫画を映画化する「予告犯」(来年公開)に出演するなど、相変わらず大活躍だ。「忙しくなったのは確か。経験したことのなかった責任感やプレッシャー、悩みもある。俳優として作品を背負っていくという経験が足りない。プレッシャーに対しては肝を据えるために重心を下におろすことが必要。同世代で早いうちに成功している奴はそうしている」と真剣な表情で語る。

 さらに「振り幅の大きい役を演じているのかもしれないが、どれが自分なのか分からなくて不安になる」とも。「『TOKYO TRIBE』では自分の残虐性を出す一方で、自分の中の愛情や思いやりを探り当てて村岡を演じる。どちらも自分なんですよね。この仕事をしていなかったら気づかなかった」

 自分がブレークしている実感はあるのか。

 「『村岡さん』と声をかけられることが多いけど、番組に人気があるのであって自分がブレークしたとは思っていない。もちろんいい感じだなとは思いますが、予断を許さない状況です。駆け出しの新人ではないので、やっと小さな波が来たので逃したくないという思いです」

 ぜひ、小さな波をビッグウエーブに変えてほしい