チャニング・テイタム狂気の演技、オスカー最有力の話題作『フォックスキャッチャー』とは?(シネマトゥデイ) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141102-00000023-flix-movi
ニューヨーク映画祭(N.Y.F.F 52)で上映されたアカデミー賞最有力候補『フォックスキャッチャー(原題) / Foxcatcher』について、チャニング・テイタム、スティーヴ・カレル、マーク・ラファロ、ベネット・ミラー監督が語った。
同作は、1984年ロサンゼルス五輪のレスリング種目で共に金メダルを獲得した兄デイヴ・シュルツ(ラファロ)とマーク(テイタム)が次のソウル五輪を目指していた矢先、化学メーカー、デュポンの御曹司ジョン・E・デュポン(カレル)が設立したレスリングチーム「フォックスキャッチャー」に兄弟で勧誘されるが、徐々にデュポンの素顔を知り、悲劇的な事件に巻き込まれるというもの。映画『カポーティ』のベネット・ミラーがメガホンを取った。
製作経緯についてミラー監督は「実際にジョンの事件が起きた時は全く知らず、後の記事で知った。そこにはアメリカを代表する富豪が、自身の邸宅にレスリング選手のチームを招き入れて、たいしてレスリングの知識もなかった彼が、なぜかコーチとなり、結果的に(ソウル五輪で)最悪の成績だったことが記されていた。その後、その記事を読むたびに、兄弟関係や階級の違いなどが映画化に適していると思った」と語った。
カレルはジョン・E・デュポンについて「彼は精神的苦痛を味わった人物だと思う。彼の精神状態はさまざまな憶測がされてきた。(実際には妄想型統合失調症だった)彼のリサーチに関しては、彼に関する書物や自身のドキュメンタリーなどもあったが、最も興味を持った要素は、彼が世間には知られたくなかったところだった。それこそが、彼の実態をより明確にし、彼がコーチとして、自分の頭の中でいかに妄想的にクルー(レスリングチーム)に指示していたかもわかった」と説明した。
デイヴとマークの兄弟関係についてラファロは「離婚した母親と彼女の恋人のもとで暮らすデイヴは、5歳の時からマークの面倒を見ていた」と答え、体格とは対照的に精神的に傷つきやすいマークを演じたテイタムは「僕ら俳優陣はマーク・シュルツと食事をし、その帰り道にマークの歩き方を見て、その歩き方こそが彼の生き方だと思ったんだ。それを起点に彼の身体の動きを研究し、あえて彼の知的な箇所には触れず、感情的な人物であったことを優先して演じた」と語った。
映画は、全ての俳優がトップレベルの演技を披露し、まさにオスカー最有力候補に適した作品。