【インタビュー】ベネディクト・カンバーバッチ “実在のカリスマ”から学んだこと(cinemacafe.net) - Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150218-00000018-cine-movi


Appleのスティーブ・ジョブズ、Facebookのマーク・ザッカーバーグらとも並ぶ、ネット界に激震を走らせたインターネット上で情報漏洩を意図的に行う内部告発サイト「ウィキリークス」の創設者ジュリアン・アサンジを描いた、映画『フィフス・エステート:世界から狙われた男』。

【写真】超貴重なブロンドヘアーのカンバーバッチ(大サイズ)

本作で“カリスマ”と呼ばれたこの男を演じるのは、3月に公開を控える『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』で第87回アカデミー賞「主演男優賞」の受賞も有力視されている俳優ベネディクト・カンバーバッチだ。

本作は、アサンジと彼の魅力に囚われていった仲間たちが、自らの危険を冒しながらも“リーク(告発)”という武器のみで権力の不正に立ち向かう姿を実話に基づきながらスリリングに描き出していく。日本未公開というファンにとってはまさに幻の1本。ベネディクトが役作りや作品に対する思いを語った。

ベネディクトは「彼の顔は覚えていたよ。とても印象的な人物だからね」とアサンジについて語り始める。

「あらゆる大見出しで彼を目にしたことを思い出したよ。内部告発者を守るように作られたウェブサイトができたという事実の後に、秘密の扱い方における革命や、秘密の流布や秘密の価値がどうなるのかについて書かれた『ガーディアン』(※イギリスの大手新聞)やそのほかの主力紙の記事を夢中になって読んでいたよ」。

本作の出演のオファーがきたときには「やります」と即答したというベネディクトだが、苦労する点もあったようだ。
「この人物については身につけるべきものがたくさんあったんだ。体や声だけでなく、信念や、僕たちが語ろうとしている物語の意味も含めてね。降参して、事の重大さを真に理解せずにこの映画を自分が引き受けたのか、という事実を認めた方がよかったかも」と語る。

まずは外見から手を付けたというベネディクトは、髪を伸ばしてブロンドに染め、彼の容姿から言動に至る細部までとことん研究したという。しかし、ベネディクトの意見が通らなかった部分もあったようで、「僕は真っ白に染めようと乗り気だったんだけど、その後の製作でそれについてちょっと論争があったので、これ(ブロンドカラー)は妥協案なんだ」と残念そうに明かす。

さらに「ジュリアンのまゆ毛はとても薄い色だった。だから、僕の濃いゲジゲジまゆ毛を抜くのではなく脱色したんだ。それから、もう1つの要素は顔だ。僕はかなり顔が長いけれど、彼はもっとソフトでまるい感じなんだ。そこで、頬骨を砕くために何かできることはないかと思い、少しやってみて、プランパーと義歯を試し、僕がいましているものにたどりついたよ」と完成形になるまで、かなり試行錯誤した様子。

最後にベネディクトは、本作から現代社会に生きる若者に向けて学んでほしいと訴えかけた。「ニュースを越え、自分だけの真実、その真実の中にある自分だけの価値観を探してほしい。そして、政治意識をもつこと。彼らの破局の結果がどうであれ、それによって全体的メッセージをぼやけさせないこと。それはこの組織で起こる良いことであり、自分自身で調べ、見る必要があるものなんだ。自力で見に行き、自力で見つけてもらいたいね」。