予想外のヒット!『マッドマックス』を抜いた音楽コメディ『ピッチ・パーフェクト2』(クランクイン!) - Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150522-00037001-crankinn-movi


マッチョ男の代表マッドマックスを打ち負かしたのは、冴えない女子大生――。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』と、『ピッチ・パーフェクト2』が北米で同時公開された先週末、1位に輝いたのは『マッドマックス』の5分の1の予算で製作された『ピッチ・パーフェクト2』だった。

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 『マッドマックス』は長年にわたる知名度があるのはもちろん、最新作の出来も良く、批評家は絶賛している。公開直前の調査では、両作品とも4000万ドル前後を稼ぐだろうとされていたが、ふたを開けてみると、『マッドマックス』は4500万ドル、『ピッチ・パーフェクト』は、なんと7000万ドル弱だった。

 日本では1作目の公開は5月29日からだが、メジャースタジオが配給する映画としては低予算の1700万ドルで製作された『ピッチ・パーフェクト』が北米公開されたのは、2012年のこと。同作品は全世界で1億1500万ドルを売り上げ、十分な利益を出すヒットとなったが、本領を発揮したのは、その後。DVDやテレビ放映で驚くほどの反響を見せたのを受け、2作目はややお金をかけた2900万ドルで作られることになる。しかし、大型アクション映画なみの7000万ドルのオープニングは、誰も予測しなかったことだ。

 『ピッチ・パーフェクト』は、大学のアカペラサークルを描く音楽コメディ。アカペラなんて時代遅れと思うかもしれないが、登場人物たちも決してモテ型ではない、風変わりなキャラクター揃いだ。

 新入生としてグループに参加する主人公のベッカ(アナ・ケンドリック)は、中で最も普通な存在で、観客を一緒にその世界に連れて行ってくれる。1作目当時、ケンドリックはすでに『マイレージ、マイライフ』でオスカー候補に挙がっており、もうひとりの主要メンバーを演じるブリタニー・スノウも『ヘアスプレー』に出演していたものの、いずれも一般人に知名度が高いとは言えなかった。ほかのキャストはさらに無名。だが、“ファット・エイミー”を演じるオーストラリア女優レベル・ウィルソンは、この役で大ブレイクを果たし、最近では『ナイトミュージアム/エジプト王の秘密』にも出演した。彼女主演で『プライベート・ベンジャミン』のリメイクのプロジェクトも進行している。

 スタジオは3作目の可能性についてまだ口を閉ざしているものの、ウィルソンは、すでに3作目に契約していることを明かした。サウンドトラックも大ヒットしているこの映画は、果たしてどこまで爆走するだろうか。『ピッチ・パーフェクト2』の日本公開は今秋予定。