アカデミー賞が変わる? 高畑勲監督やD・ラドクリフを会員候補に選出した狙い(クランクイン!) - Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150703-00037711-crankinn-movi
アカデミーが、変わろうとしている。先週、アカデミーが新会員として招待した人の人数は、史上最多の322人。従来、アカデミーは、6000人前後の規模を守るべく、前の年に亡くなった人や引退をした人を埋め合わせるだけの人数を招待してきたが、2年前にそのルールを緩和した。今年招待された人々のほとんどが応じれば、全会員数は7000人を越えることになる。
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内訳も、過去とかなり違う。声がかかった中には、ダニエル・ラドクリフ、エマ・ストーンなど20代の若手や、デヴィッド・オイェロウォ、ケビン・ハートの黒人俳優、高畑勲、ジャスティン・リン、ポン・ジュノなどのやアジア人監督、またエリザベス・バンクスやリン・シェルトンなど女性監督が含まれる。「L.A. Times」紙の調査によると、今年招待されたうちの23%が黒人&アジア人で、28%が女性だという。
つい3年前、同じ「L.A. Times」紙は、アカデミー会員の94%が白人、77%が男性で、平均年齢は62歳という独自の調査結果を発表している。白人の年配男性が圧倒的なシェアを占めるその実態は、現実のアメリカ社会を反映しているとはとても言えないと、当時、大きな批判が起こった。
アカデミー側も深刻に受け止め、昨年も、クリス・ロック、ポール・ダノ、ジョシュ・ハッチャーソン、『キャプテン・フィリップス』のバーカッド・アブディなどを新会員として招待している。だが、今年のオスカーノミネーションが発表されると、俳優部門5人は全員白人だったこと、主演男優部門で有力視されていた『グローリー/明日への行進』のオイェロウォや、初の黒人女性監督受賞となるかとも期待されていた同作品のエヴァ・デュヴァネイ監督が候補入りを逃したことなどから、新たなバッシングが起こっていた。
80歳の白人男性のテイストと、30代の黒人コメディ俳優のテイストは、おそらく、かなり違うはずだ。幅広い層が投票することで、アカデミー賞に関わる作品にも、新たな幅が出てくるかもしれない。アカデミー賞授賞式は、若い視聴者を取り込むために、近年、さまざまな画策を練ってきている。投票者の顔ぶれを変えるというのは、そのための、抜本的な第一歩になるかもしれない