新「ターミネーター」のサラ役、エミリア・クラークを直撃! シュワルツェネッガーも登場(Stereo Sound ONLINE) - Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150708-00010002-ssonline-movi
いよいよ今週7月10日(金)より公開される「ターミネーター:新起動/ジェニシス」。去る7月5日(日)、言わずと知れた主演のアーノルド・シュワルツェネッガーと、新生サラ・コナーを演じたエミリア・クラークが来日し、東京・新宿のパークハイアット東京で合同取材を実施した。
新作では、1984年のシュワルツェネッガーが演じたターミネーターと、現在のシュワルツェネッガーが演じたターミネーターが対決するという、ファンには夢のようなシーンがある。シュワルツェネッガー本人は、これを「素晴らしいアイディアだと思った」と語る。
「あのシーンは大変だった。撮影に4日もかかったんだよ。実際にボディビルのスタントマンと対決しているから、若いときのターミネーターもリアルだっただろ? あれはCGでは作れないよ」
ちなみに彼の鍛えられた体格は、本作でも健在だ。
「最近はホテルにもジムがあるし、旅行中でも毎日トレーニングは欠かさないよ! 今日もまだ記者のみんなが寝てる頃、朝5:30に起きて1時間半トレーニングしたんだ。
撮影のときは、ウエイトトレーニングの重さが2倍になったり、カーチェイス用のトレーニングメニューがあったりと、より過酷だったね。でも、僕よりエミリアのほうがずっと面白いトレーニングをしていたよ」
エミリアは、自分自身について「これまでアクションとはほど遠いところにいた」という。
「今までは銃すら触ったことがなかったので、持ち上げるだけでも重いんですよね。でも、作品では扱い慣れているように見えないといけない。“アクションシーンも自分でやること”を今回の目標に掲げて、トレーニングに挑戦しました。不思議なことに、ウエイトトレーニングを重ねるうち、エネルギーが沸いてきたんです」
エミリアのもうひとつの目標は、シュワルツェネッガーに“いい仕事をしたね”と言ってもらうことだったとか。そんな彼女に、シュワルツェネッガーも「エミリアはすごく芝居がうまいんだ」と太鼓判を押す。
今回はターミネーターとサラの関係を“父と娘”のように捉えたということだったが、それは撮影を離れても継続している様子。和気藹々とした雰囲気を見せていた。
合同取材後、エミリアのインタビューが行なわれた。間髪を入れずに取材が続くにも関わらず、人懐っこい笑顔を覗かせる。また、ひとつひとつの問いに、しっかりと考えて答える姿が印象的だ。
彼女はアメリカのテレビで放送されているファンタジードラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011~、日本では第4シーズンまでブルーレイ・DVDが発売中)で一躍スターとなり、それが本作の抜擢へとつながった。
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――今回のサラ・コナーは、これまでリンダ・ハミルトンが演じたキャラクターとはかなり違っていますが、引き継いだところ、変えたところについて教えてください。
エミリア・クラーク(以下エミリア):子供の頃から「ターミネーター」が大好きで、リンダ・ハミルトンの演技にはものすごく影響を受けました。ですから、これまで“強い女”の役をやるときは彼女を参考にしていたぐらいだったのですが、 今回サラ・コナーを演じるにあたって、一番やりたくなかったのがリンダを真似ることだったんです。
本作のサラは、これまでのシリーズとはまったく違っています。だから監督や共演者と相談して、彼女のエッセンスだけを取り出して、新たに作り上げました。
それでもリンダのサラは私の中に残っていますので、ベースにはなっていると思います。
――本作のアラン・テイラー監督とは「ゲーム・オブ・スローンズ」でも一緒でしたが、今回の役作りに関して今までとは違った指導がありましたか?
エミリア:テイラー監督とは以前にも組んでいますので、今回はリラックスして仕事ができました。彼は、サラ・コナーは状況に対してひじょうに反抗的だと言っていましたね。若々しくて、まだ少女の部分が残っていて、自分の運命に逆らいたいと思っているヒロインだと。
そして、シュワルツェネッガー演じるターミネーターとの関係を大事にしたい、母として、妻として、娘としてのサラの役割を濃く出していきたい、ということでした。でも、戦士としても強い! と強調していましたね(笑)。
――あなたは「ゲーム・オブ・スローンズ」のデナーリス・ターガリエン(ドラゴンの母)役でブレイクしましたよね。今回のサラ・コナー役は一見180度違うキャラクターのように感じる反面、共通する部分も多くあるように思えました。
エミリア:つらい環境の中で必死にサバイバルする意志の強さ、あるいは人間としての強さという点では共通すると思います。大きく違うのは、片やSF、片やファンタジーなので、外見を含めた時代や環境ですね。
そしてサラ・コナーの場合、考える間もなく必死の状況に放り込まれたりしますので、デリケートな演技を省略しなければなりませんでした。「ゲーム・オブ・スローンズ」のように時間をかけて繊細なアプローチをすることができないところも、大きな違いでした。
――先ほどシュワルツェネッガーさんが“ターミネーターとサラとの間には父と娘の関係がある”と言っていましたが、サラは運命を背負った“母”という側面も強いと思います。その意味では、「ゲーム・オブ・スローンズ」の“手に負えない子供を抱えたドラゴンの母”との共通項も多いのではないでしょうか?
エミリア:その意見に100%賛同します。と言いたいところですが、共通するのは全体ではなくエッセンスの部分ですね。
確かに“暴力的で危険をはらんだ、予測不可能な子供”を持っているという意味では同じなんですが、ドラゴンよりもジョン・コナーのほうが言うことを聞きませんから(笑)。
【エミリア・クラーク】
1986年10月26日、イギリス・ロンドン生まれ。ドラマ・センター・ロンドンを卒業後、テレビドラマ「Doctors」(2009)に重要な役でゲスト出演する。続いて、アメリカのテレビ映画「タイム・パニック」(2010)では主役級の役を演じた。2011年から始まった「ゲーム・オブ・スローンズ」にレギュラー出演し、2013年のエミー賞助演女優賞にノミネート。映画出演作には「ドム・ヘミングウェイ」(2013・未)がある。また、2013年には「ティファニーで朝食を」の舞台版の主演でブロードウェイデビューも果たした。
■「ターミネーター:新起動/ジェニシス」作品情報
監督:アラン・テイラー
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー/ジェイソン・クラーク/エミリア・クラーク/ジェイ・コートニー/イ・ビョンホン/J・K・シモンズ
原題:TERMINATOR: GENISYS
2015年/アメリカ/126分/シネスコ/ドルビーサラウンド5.1ch・7.1ch、ドルビーアトモス
配給:パラマウント ジャパン
7月10日(金)全国ロードショー