木村拓哉、不老不死の侍に!「無限の住人」映画化で三池崇史監督と初タッグ(映画.com) - Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151005-00000002-eiga-movi
俳優の木村拓哉が、沙村広明氏の人気漫画を映画化する「無限の住人」で不老不死の肉体をもつ主人公の万次を演じることになり、メガホンをとる三池崇史監督と初タッグを組むことが明らかになった。木村は、出演を決意するにあたって三池監督の存在が大きかったと明かし、「映画監督に求められるというのは役者にとって最もありがたいことなので、『三池崇史監督が僕のことを要してくださった』という事実に、自分の中でなんかざわめいた、という気持ちがありました」と意欲をみなぎらせている。
1993年~2012年に「月刊アフタヌーン」(講談社刊)で連載された同名原作は、単行本全30巻の累計発行部数約500万部を誇る。江戸時代の日本が舞台ではあるが、奇抜な衣装を身にまとう登場人物や独創的な武器が多数登場する独特の世界観などが人気を呼び、これまでにも実写映画化の企画は何度も浮上してきたが、全30巻の原作を映像化することは困難を極め実現には至らなかった。
実写化が実現した大きな要因のひとつには、木村の存在が大きい。同作の小岩井宏悦プロデューサーは、「“死なない侍”という存在が数十年もトップの俳優として色あせない彼の存在感と重なり、アクションを具現化する身体能力、色気、この作品が持つ哲学を支えることができる人間力など、確かに彼しかいない」と認めている。
木村が演じる万次は、唯一の肉親である妹を眼前で殺害され、自らも満身創痍の状態で仇を討ったところに謎の老婆が現れて「そう死に急ぐこともなかろう」と不老不死の肉体を与えられるという役どころ。物語は、剣客集団・逸刀流に両親を殺され、実家の剣術道場を潰された少女・浅野凛が仇討ちを遂げるため、不老不死の肉体を持つ万次に用心棒を依頼し、2人で逸刀流との戦いに身を投じていく姿を描く。
木村にとっては時代劇映画への出演は、興行収入41億円の大ヒットを記録した「武士の一分」(山田洋次監督)以来、約10年ぶりとなる。今回の原作については、「僕自身、好きな世界観ですし、万次を『死ねない』と考えるか、『不死身』ととるかは一線上にあるものだと思います」と解釈。そして、「原作にある『死なない』ことと『死ねない』ということの向き合いについては、今回の脚本にも描かれているので、そこをどう体現するのか、監督が求めるものがどこなのか、頭でっかちにならずに現場を体感しながら演じたいと思います」と語っている。
三池監督が「昭和と平成を串刺しにするスーパースター・木村拓哉を用心棒(主人公の万次)につけた我ら映画界の逸刀流・三池組は世界最強である。これはそういう映画です」と語っている通り、製作サイドの見据える先にあるのは“世界”だ。小岩井プロデューサーは「これまで、ワーナー・ブラザースの邦画は国内マーケットを中心にして来ましたが、このコミックを原作として三池監督が撮れば海外映画祭で華々しいきっかけを作り、世界マーケットを目指すという次のステップに行くことができると信じています。脳内映像では、すでに監督タカシ・ミイケが、俳優タクヤ・キムラを連れてレッドカーペットを歩いています」と思いを馳せている。
クランクインは、11月を予定。2017年に全国で公開。