衝撃!キアヌが人食いSFでカルトリーダーに!【第73回ベネチア国際映画祭】(シネマトゥデイ) - Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160908-00000013-flix-movi #Yahooニュース

 

現地時間6日、人食いSF映画『ザ・バッド・バッチ(原題)/ The Bad Batch』の公式上映&会見が行われ、『マトリックス』シリーズなどで知られるキアヌ・リーヴスが長髪にヒゲを生やし、ややぽっちゃり気味の体型で、妊婦たちを従えて邸宅に住むカルトリーダーを演じていることが明らかになった。アクション映画でおなじみのキアヌの面影はなく、見事うさんくささに満ちている。

【写真】生首キアヌ!?

 本作は、サンダンス映画祭で長編デビュー作品『ザ・ヴァンパイア ~残酷な牙を持つ少女~』が話題を呼んだ女流監督アナ・リリー・アミルポールによる第2作。荒廃したテキサスを舞台に、「ザ・ブリッジ」と呼ばれる人食いたちのコミュニティーで餌食になった少女が、あることをきっかけに人食いの男と恋に落ちていく様子を描く。

 モデルから女優としての活躍を広めている、『あと1センチの恋』のスーキー・ウォーターハウスが主人公の少女アーレン、テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のジェイソン・モモアが人食い男マイアミ・マンを演じているほか、キアヌにジム・キャリー、そして『天国の口、終りの楽園。』のディエゴ・ルナといった豪華キャストが役柄不明ながらも出演することで話題となっていた。

 

第73回ベネチア国際映画祭は現地時間9月10日まで開催

 ストーリー設定からカルトくささに満ちている本作。鑑賞した人々からは『マッドマックス』『エル・トポ』『悪魔のいけにえ』といった映画が引き合いに出されている。監督いわく、父親が好きだったというウエスタンやマカロニウエスタンに加え、『エル・トポ』『ロマンシング・ストーン/秘宝の谷』『ネバーエンディング・ストーリー』『プリンセス・ブライド・ストーリー』といった作品に影響を受けていると明かした。(編集部・石神恵美子)

 そしてそんな大物俳優2人が演じる奇抜なキャラに引けを取らずに、主演をはったスーキーは、その経験を「皮を剥かれたオレンジのよう」と表現。そもそも、薄暗いメキシコ料理のレストランで監督から本作の話を受けた際に、「今までにない苦しみを経験する」と宣言されたことも語り、笑いを誘った。

 また、監督はカリフォルニアの砂漠にあるスラブシティと呼ばれる共同生活地区を訪れたといい、本作のエキストラもほとんどがその地の人だという。劇中、キアヌがエキストラの群衆に語り掛けるシーンがあるが、「(同シーンでの)キアヌの語り掛けに、彼らは本当に勇気づけられていた」という裏話も。
 
 そして今回、キアヌとジムの役柄が明らかになると、大きな反響を呼んでいる。キアヌは、少女がたどり着くコミュニティー「コンフォート」で、居住者たちにドラッグを与え、夢を追うことを唱道するザ・ドリームという男にふんし、一方のジムは砂漠の中をショッピングカートを押して彷徨う、ザ・ハーミットという男を演じている。

 ジムといえば、おしゃべりなキャラが多かったものの、この作品では一言も話さないとあって、会見ではキャスティングに関する質問が飛び交う一幕も。監督は、「ジムは道端でスルーされているホームレスの男に近いと思ったの。表裏一体のようなもので、あれだけ有名になると、ジムがどういう人なのかを本当に知ろうとする人っていないと思って」と独自の発想で説明。