先日私、生まれて初めての海釣りに行ってきたんです。
東京湾に船を出して貰い、釣り糸を垂らしてリールを巻いて、シロギスやイシモチといったお魚を本当に釣り上げてきたんです。
東京湾で採れたての、正真正銘、江戸前の魚がぴちぴち。
もっとも私が釣り上げたのはこの中の6匹だけなんですけどね。
これらの魚は同じ釣り船の同じ舷の仲間達が3時間程かけて釣り上げた成果なんです。
もっとも「仲間」といっても、ほとんど全員が当日初めてお会いした方ばかりだったんですけど。しかも釣り初心者がほとんどという。
そんなメンバーでもしっかり一人6匹以上の釣果をあげられたのは、TABICAの「【金沢八景】釣具メーカー公認女性スタッフと行く!東京湾・海釣り入門体験」に参加したからなのです♪
あ、TABICA というのは、ホストの方達が御自分の得意分野を生かした手作りイベントを用意しているので、参加者は都合のいい開催日に申し込んでおくと、当日のイベントで自然体験などが簡単にできちゃうという、会員制のサイトなのです。会員登録はもちろん無料♪
TABICAの詳細はこちら
https://tabica.jp/
今回、TABICAからの御招待で参加したのですが、まずどのイベントに参加するかで真剣に悩みました。だって東京近郊で自然体験ができるイベントが目白押しなんですもの。山歩きや農業体験など、小さなお子様をお持ちの方なら飛びつきたくなるような魅力的なイベントが満載。どのイベントも最後は美味しそうなものを食べる事になってるんですよね~。これ、大切ですよね~。イベントの記憶が食べたものの味と一緒に脳裏に焼き付きますからね~。
ピザを焼くとか、海鮮バーベキューをするとか、ほんと、どれを選ぶか真剣に悩んだんですが、結局海釣りにしたのは、釣りたての魚をすぐに調理したのを食べさせて貰えるから! 鮮魚中の鮮魚ですよ、これは。もう、食べずに死ねるか、って感じでしたね!
あ、いや、最後に何を食べるかだけでイベントを選んだワケでは決してないのでして、私、北海道育ちなので野山の散策とかハーブつみとか、山&農業系は結構経験あるの。でも海&釣りはまるで経験ないので、一生の内に一回ぐらいはやっておかないと後悔しそうでしょ? 臨終の床で「ああ、アタシは生きてる内に釣りというのを一度もやったことがないままだった……」と思うのはやだもんね。
というわけで体験するイベントはこれっきゃない! って勢いで
「【金沢八景】釣具メーカー公認女性スタッフと行く!東京湾・海釣り入門体験」に決めたのですよ。だってその次にくる言葉がこれですもん。
「手ぶら、初心者大歓迎! 釣った魚をサバいてもらって、すぐに食べてみる旅!」
もう、釣り船に乗る前から大船に乗った気持ちで行けますって!
やはり「釣り」というと道具や服などを揃えなくてはとか、釣り場はどこでどうやって行くのかとか、初心者には高いハードルが幾つもあるものじゃないですか。それがね、「手ぶら」でいいんですよ、釣り竿も何にもいらないの。しかも初心者でも釣れるよう、手取り足取り教えてくれるっていうんですから、心配する事項が一つもないんです。
念のために用意しておいて下さいと言われた物品も、どれも100円ショップで買える物ばかり。例外は長靴ですが、これも場合によっては貸して頂くことができるようです。
イベントの開催が決まってからは、イベントのホストである北村さん(女性だけどここは「ホスト」)から当日にむけての注意事項や用意すべきもの等がガンガンメールで送られてきます。読むたびに期待が高まるのですが……ある日のメールには「海上はとても寒いので、あればスキーウェアの上下ぐらい着込んできてください」といった内容が! はい~~~?!
まあ確かに、10月の下旬から11月にかけて冷え込んだ日もありました。自分で準備したものしか手に入らない海の上で寒さに凍えるのはイヤなので、スキーウェアも含めて防寒対策がっつりしましたよ。波しぶきで濡れないように用意してくださいと言われたレインコートの上下を100円ショップに買いに行ったついでにネックウォーマーやらイヤーウォーマーやら買い込んで、軍手もビニール手袋も何種類も揃えて、家を出る時にはレッグウォーマーから帽子まで荷物につっこみましたよ。あ、大きなネット状の袋とさらに巨大なビニールの袋(クリスマス用)も100円ショップで見つけたので買って持っていきました。これらは役に立ってくれました。
が!
覚えてますか、11月13日。
関東地方は大変うららかな小春日和でした。
もお~あったかくてあったかくて、スキーウェアの出番なし! 耳も首もウォーマーなし!! 日射しが強かったので帽子は必携でしたが、持ってった嵩張る荷物の半分は出番なしでしたね~。ヒートテックのロングスパッツも持っていったんですが、ただのお荷物でした。
それでも長靴は冷えるのでレッグウォーマー(前記事参照)だけはつけてました。おかげで足元はほかほかのぬっくぬくで最後まで暖かく気持ちよかったです。
適度に暖かい格好をして長靴まではいたら、その上からレインコートの上下を着込み、仕上げに救命胴衣をつけます。
ドヤ顔ならぬドヤ背中。
話は前後しますが、ここはもう船宿で、こちらが表玄関。
こちらが裏手。向こう側に釣り船が何艘も出港を待っています。
この裏手の桟橋(?)から船に乗るので、準備もそこでしました。
初心者は船に乗る前に釣り方をホストの北村さんに図解で教えて貰います。
釣り竿から垂らす糸の先端におもりをつけ、その少し上にあたる部分に仕掛けをつけ、そこの針にエサをつける……ということを説明している図。
いや、これ、分かりやすくできているんですよ。
おもりが海底についた所で釣り糸をそれ以上垂らすのをやめ、仕掛けにつけたエサが海の底の砂地をひきずるようにすると、そこに隠れている魚が食いつくんだそうです。それを釣り竿を持っている手の感覚でとらえて釣り上げるんですが、果たして自分にそれができるのでしょうか?!
これが仕掛け。取り付け方はカラビナ式。
これは疑似餌。本物のエサに触れない人用。
上のエサの本体と、おもり。
このエサ、5本まとめての一体成形なので、事前に一本ずつに切り離しておきます。ハサミは用意しておくといいと言われていたのですが、船で貸して頂けました。
そしてこっちが本物の生きてるエサ……にょろにょろ~。
これも長いのを適宜切って使います。フタをあけておくといつの間にか逃げてしまうので(切ってもまだどっちも動くのよ)、使った後はきっちり閉めておくのが肝心。
そうこうしている内にいよいよ出航です。
これはよその船宿さんの船ですが、まあ私達もきっとこんな感じじゃなかったかと。
この日は女性の参加者も教わったとおりに果敢に生き餌を針にとりつけてました。
これは私がつけてみたものなので、ニセモノのエサです。
意外や、これでも釣れました。
とはいえ本物のエサの方がやはり食いつきはいいんだそうですね。
私はちゃっかり本物エサは船長さんにつけて貰って釣ってたんですが、そうすると不思議とよく釣れるんですよ。
自力で生き餌をつけてる両隣の男性達がなかなか釣れずにいる中、ひょいひょいと私ばかりが釣れるんです。
ということは、このシロギス釣りの極意はエサの付け方にあるのでは……。
だって船長がエサつけてくれなくなってからは私もサッパリだったもん。
あとは北村さんにおもりが海底についた時の感覚というのを教えて貰い、それが自分で分かるようになってからまた釣れるようになりました。
海底って決して平ではないので、起伏に合わせておもりが常に海底についているように竿や糸を調節しなくてはならないのですね。また同じ所に長時間垂らしていてもダメなので、何分かしても釣れなかったら一回竿を上げて場所を変えてやるんだそうです。
船もひとところに留まるわけではなく、一時間ぐらいすると別のポイントに移動というのを繰り返していました。
もう、ほんっとにお天気が良くて、暖かくて(着込んでいるので暑いぐらい)気持ちのいい絶好の釣り日和だったのです。
この、手前に突っ立ってる棒が釣り竿ですね。釣りをはじめるまではこうやって立ててありました。船に収納用の穴があるんです。
釣り竿ごとにエサのケースと釣った魚を入れるバケツが用意されています。クーラーボックスも貸して頂きました。
針にかかっても、掌ぐらいの小さい魚は海に戻してあげました。あ、この針から魚はずすのも全部やって貰った私です。
あまりにも何もできないので、せめて釣った魚をバケツからクーラーボックスに移すぐらい自分でやろうと思ったら、つかんだ魚に空中で逃げられ、落ちた所から船の水抜き用の穴のあるところまでピチピチはねられ、それだけ時間があったのに結局つかむことができないでいる内にその穴から海に逃げられたという……自分、何もしないでいる方がいいんだと、よ~く分かりました。
それでも釣れると嬉しいし、海は広々として気持ちいいのです。
その日の朝まで細々したつまらないことで心を悩ませていたんですが、東京湾の穏やかな海に抱かれて時を過ごす内に、そんなの全部忘れちゃいましたね。文字通り、心洗われた気分です。
日暮れと共に、本日の私達の海釣りは終了。
この日はスーパームーン前日だったので、月がいつもよりちょっとばかり大きいのでした。
日が落ちるとさっきまでの暖かさはどこへやら、冷気がしのびよってきたものです。救命胴衣はともかく、100円ショップのレインコートに保温性がないことが確かめられました。日の照ってる間は通気性ないから暑いんだけどねー。
船宿に帰り着き、着替えたりトイレ行ったり手を洗ったり荷物をまとめたり(ここで巨大ビニール袋が大活躍! なんでもホイホイ放り込める♪)としながらお食事タイムを待ちます。
こちらは厨房で下ごしらえを待つ本日の釣果。江戸前だよ♪
聞いていたお話では一人6匹までの調理ということだったのですが、イベントのグループが釣った分(プラス北村さんと船長の釣った分がオマケで入ってる)をまとめて面倒見て下さったようです。なにしろ一匹といっても、小ぶりな魚だと可食部があまりないので。
まずはお刺身。
こっちがシロギスで……
こっちがイチモチだったかしら?
他にトラギスとかマダイとかもあったんですが、料理になってしまうともはや何が何だか……。もう、食べて美味しければ何でもいいやという気分でした。
てんぷら。
からあげ(もはや食べるのに夢中)。
白身のホクホクのアツアツのカラアゲ♪ 炊きたての御飯にも、ビールにもピッタリ♪ 美味しかった~♪
あ、ここはお世話になった船宿、荒川屋さんの二階でレストランになっているんです。ここの厨房で釣った魚を調理して貰えるんですね。
ここで御飯を食べるまで、がイベントなのです(飲み物代別)。
なんというかもう、至れり尽くせり。
ホストの北村さんの女性らしいこまやかな心づかいが随所に感じられます。
全くの初心者が釣りを楽しむにはどうしたらいいか――ということを真剣に追求すると、こういう形になるんですね。
釣った魚も食べられる部分は全部食べ、調理しなかった分はクーラーボックスに入れて持ち帰ることもできます。自然をとことん自分の身体で体験できるすぐれたイベントだと思います。
今回親子連れでの参加が多かったのですが、お母様もお子様達ももれなく存分に楽しんでいたみたいです。自分で魚を釣ったことをさかんに吹聴して回っていたボクちゃん、一生の思い出になったんでしょうね。
もちろん私もこれで生涯に思い残すことが一つ減ったわけで、実に満足です。
魚が針にかかった時の、何とも言えない生き物を相手にしている感覚、あれは忘れられませんね。しっかりゆっくりリールを巻いて、ついに目の前に魚が現れた時の嬉しさも。採集生活をしていた頃の人類の、原始的な喜びが身体中にあふれるんですよ、釣り上げた時って♪ その瞬間、純粋な満足感で他のことは全て忘れてしまいます。次の瞬間には針から魚をはずす仕事が待っているので、それどころじゃなくなるんですけどね。でも獲物をとらえた瞬間の達成感は何物にも代え難いものです。だから釣りは廃れないんですね。
というわけで、TABICA で体験した人生初の海釣りは実に心躍るものでした♪
「【金沢八景】釣具メーカー公認女性スタッフと行く!東京湾・海釣り入門体験」は今後もイベントがありますので、また行こうかなあ。今度こそスキーウェアの上下が役に立ちそうね。
興味を持たれた方、釣り以外にも楽しそうなイベントがTABICA にはたくさんあります。
気軽に参加できる自然体験、あなたも一つ、どうですか?