宇宙に2人きりのラブロマンスとB・カンバーバッチ主演作に意外な共通点(cinemacafe.net) - Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170203-00000015-cine-movi #Yahooニュース
ジェニファー・ローレンスとクリス・プラットという人気俳優をW主演に迎えたスペース・スペクタクル・ロマン『パッセンジャー』。実は本作は、2年前の映画賞レースを席巻したベネディクト・カンバーバッチ主演『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』と、意外な共通点があることが分かった。
【画像】『パッセンジャー』ジェニファー・ローレンス&クリス・プラット
本作は、新たな居住地を目指すべく、冬眠装置で眠る5,000人の乗客を乗せ、地球を後にした豪華宇宙船アヴァロン号が舞台。だが、エンジニアのジム(クリス・プラット)と著名作家のオーロラ(ジェニファー・ローレンス)だけが、なぜか早く目覚めてしまう…。地上では決して出会うことのなかった、身分違いの2人の壮絶な愛と運命を、壮大なスケールで描き出すのは、新進気鋭の注目監督モルテン・ティルドゥムだ。
前作『イミテーション・ゲーム』でアカデミー賞監督賞に初ノミネートされて以来の監督作となる彼は、本作で描かれる宇宙のラブロマンスに、前作で世界中から絶賛された“孤独な博士”のストーリーとの意外な共通点を盛り込んでいるという。
主人公となるジムとオーロラは、地球から目的地の惑星到着まで120年かかるなか、なぜか90年も早く目覚めてしまう絶望的な孤立無援の状態に置かれる。さらに追い打ちをかけるように、宇宙船は目覚めぬ5,000人の乗客を乗せたまま、予期せぬトラブルに見舞われてしまう。そんな壮絶な運命をたどる男女に、監督は「ジムとオーロラは、極限状況に直面し想像を超えるような選択をしなければいけない。僕は昔から、自分の状況に危機感を持っているキャラクターや、大変な決断を迫られる作品に魅力を感じてきたんだ」と語る。
『イミテーション・ゲーム』では、カンバーバッチ演じる数学者アラン・チューリングが、極限状況に苦悩し、重大な決断を迫られる様が見事に描かれていた。このチューリングは、第二次世界大戦中のイギリスで、敵国ナチス・ドイツの“エグニマ暗号”解読を任された人物。周囲から孤立しつつ目標の暗号解読に取り組みながらも、国の運命を左右する決断を背負わなければならない極限状況だった。宇宙のラブロマンス、孤独な博士のストーリー、まったく異なるジャンルの2作に共通するのは、“極限状況に置かれた緻密な人間ドラマ”なのだ。
そんな監督の演出を、本作で主演を務める2人のハリウッドスターも絶賛している。ジムを演じたプラットは、「監督が描く2人きりの空間には、孤独や孤立感が漂う一方で、愛、寛容性、優雅さなど人間の良い面も同居している。この作品では、普通の物語ではできないような疑問を投げかけつつ、人間的な感情、欲望、葛藤などいろんなものが見えてくるんだ」と、テーマの多彩さを説明。さらに、オーロラを演じるローレンスも、「2人が直面している状況が、非常に緊迫した決して普通ではない場所だからこそ、全てが際立って見えてくるの。人間性を観察できるとても興味深い状況で、オーロラに感情移入する過程も面白かったわ」と語り、その“状況”を楽しみながら演技に臨んでいたことを明かしている。
“極限状況下の人間ドラマを描く天才”ティルドゥム監督が、宇宙でたった2人きりの男女の愛と運命を描く本作。その手腕をスクリーンで目撃する日を、楽しみにしていて。
『パッセンジャー』は3月24日(金)より全国にて公開。