スクランブルを見ました。この作品、フランスはマルセイユのプロモーションも兼ねてるのか、まるで観光案内のような作りす。見てるとマルセイユに行きたくなっちゃいますよ。

 

以下、ネタバレあるかもしれないので下げます。

 

 

 

ただ、主役が車泥棒で、仲間はスリや爆弾魔で、そいつらが狙うのも狙われるのもヤクの密売人やギャングといった犯罪者しか出てこない映画なんですよ。マルセイユって、どんなまちなの?!

 

「タクシー」もマルセイユが舞台の映画ですが、警察がまるっっきりアテにできない街として描かれてるんですよね。それでギャングがのさばってるんだったら、せっかくマルセイユに行っても出かけられる場所も時間も限られてるんじゃないかと思ってしまいましたわ。

 

映画の中のマルセイユは、それはそれは美しいんですけどね!

「ジョン・ウィック2」のニューヨークも美しかったけれど、プロモ具合いは「スクランブル」の方が上ですね~。あ、そういえば「ジョン・ウィック」の方も登場人物ほとんどが殺し屋という話でしたわ。まああれは裏社会がしっかりしていて、堅気には迷惑あまりかけない話だったから気にならなかったけれど。

 

さて、「スクランブル」。

車泥棒の映画って、一定の需要があるのか何年かおきに作られてますよね。「ワイルド・スピード」シリーズだって、元を正せばそういう類の映画だったわけで(今は何か正義のムチャクチャヒーローものになってる)。中には名作と呼ばれる作品もありますが、ワリともう、出尽くした感があります。リメイクしてもオリジナルのようにおもしろくはならないのが普通だし。

 

やっぱり社会の目が厳しくなってるというか、車泥棒に親近感を抱くような感じじゃなくなってるというのが大きいんだな、と今回「スクランブル」見て感じましたよ。一攫千金狙うのに、人様の車盗むって、むしろスケールちっちゃくかんじるんですよ。誰から盗むにしろ、義賊感はもうないです。人様のアシを盗むなっての! みたいな。車だと、どんなにスーパーカーでも日常から抜け出すのは難しい。逆に言えばそれをやったのが、すなわち日常感覚から突き抜けちゃったのが「ワイルド・スピード」だったわけで、改めてその凄さを感じましたね。

 

それはさておき、ストーリーにも目をつぶり、「スクランブル」に出てくる車はどれも大変美しいので目の保養にはなります。

 

特にクラシックカーね。夏に鑑賞した「カーズ3 クロスロード」で見かけたようなフォルムのクラシックカーがいっぱい出てくるので、つい嬉しくなったっちゃいました♪ それらがね、公道をお行儀良く並んで走るワケですよ。色とりどりに進む姿がか~わい~ったらありゃしない♪ 今年の「トランスフォーマー」では見られなかったこの縦列走行の美しさ、よもや「スクランブル」で味わえるとは思っても見ませんでした。これだけは嬉しいですね♪

 

というわけで、お話は気にせず、美しいクラシックカーがたくさん並んで走る姿を愛でたいという方にはおすすめです、「スクランブル」。それだけだけど。