「スイス・アーミー・マン」 公式サイト

 

こちらは「ハリー・ポッター」のダン君ことダニエル・ラドクリフが”死体”役で出ているということで、かな~り前から話題にあがってましたね。

 

 

 

この、「話題になる」ということ自体が宣伝なので、うっかりその宣伝にのって見に行っちゃった私のような観客は、「あしたは最高の始まり」よりも随分多かったです。

結論から言うと、「あしたは最高のはじまり」の方が数段おもしろかったです。これから「スイス・アーミー・マン」見ようと思っている方は、「あしたは最高のはじまり」に振り替えた方が満足度高くなると思うな。

 

まあ、しかし、ダン君と、それと主演のポール・ダノの演技力がすごいことはよくわかりますよ。

ダン君、この映画では”死人”の役で全編通じて死んでるんですが、死んでるのにも関わらず喋ったり泣いたり笑ったりと結構活動的なんですね。まるっきり”生きてる死体”=”リビングデッド”、すなわち”ゾンビ”と同義語なんですが、彼はあくまで”死体”であって決して”ゾンビ”とは呼ばれない。

 

何故か?

 

それは”死体”が生きてる人を襲わないから。

 

映画の世界ではロメロ以降、”ゾンビ”は人を襲う(そして喰う)ものという定義づけがしっかりできてしまったようです。

 

そういうわけなんで、ダン君は好きだけど”死体”役ってちょっと恐いなあ……と躊躇してる方がいらっしゃったら、それは安心して見に行ったらよろしいです。でもそれより「あしたは最高のはじまり」の方がずっと面白いけどね。

 

ところで「スイス・アーミー・マン」には「ダイ・ハード4」でおなじみのメアリー・エリザベス・ウィンステッドが出演しておりまして、まあ、相変わらずの美人さんなんですわ♪ 

 

これだけの美人だと、見た男の方が勝手に妄想膨らますので、彼女、いわゆる「狂わせガール」としてのキャリアも長いんですね。私が最初に彼女に強い印象もったのは、現在ベイビー・ドライバーでクリーンヒットを飛ばしているエドガー・ライト監督の『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』でしたが、もう、あんまりにも可愛くて美人なんでそりゃ見た男みんな狂うだろうと納得できる当たり役でございました。

 

「スイス・アーミー・マン」のメアリーは出番は少ないんですが、「500日のサマー」のサマー(ズーイー・デシャネル)に通じる誰もが振り返って彼女を見てしまうような魅力を放っていて、まさに「狂わせガール」の本領発揮でした。私としては「男が勝手に狂っちゃって迷惑被るガール」と呼んであげたいところですが。

 

まあそんな映画なのですが、「なんじゃこりゃー」とも「金返せ~!」ともならなかったのは、役者達の上手さの賜ですね、ハイ。

 

 

 

 

ところで私今歯医者に通ってるんですが、終わると毎回すっかり死人のようになってますね……。なんか、アレ、恐すぎるとおなかにこない?