ハロウィンにどっぷりつかれ!ホラー映画厳選20! http://www.cinematoday.jp/page/A0005704 @cinematodayさんから
ケルト人の収穫祭が起源だと言われている、10月31日のハロウィン。収穫をたたえ、悪霊などを退治するという行事が、いつしかホラーをテーマにした祭典へと変化しアメリカでは代表的なイベントの一つとして生活に溶け込んでいる。その年流行った映画からホラー映画のキャラクターまでさまざまなコスチュームは専門店などで容易に手に入るが、多くの者は自前でコスチュームを作りメイクを施し、街を練り歩く。今回はそんなハロウィンにどっぷりひたるためのホラー映画を20作品、厳選してみよう!(文・小林真里)
ハロウィンにぴったりのS・キング原作映画
そんなハロウィン、今年アメリカで最も人気を呼ぶことが間違いない仮装が、全米で 社会現象級の大ヒットを記録した『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(日本公開11月3日)のペニーワイズだろう。
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同作はスティーヴン・キングの小説を基にしているが、本稿の最初に取り上げたいのがキング原作のホラー映画だ。まずは『ペット・セメタリー』(1989)。死んだペットを埋めたらよみがえる、という謎の土地に息子の死体を埋葬した両親が直面する悲劇を描いた、恐ろしくもドラマティックで切ない秀作である。幽霊、ゾンビチックな生ける屍、クリーチャー(みたいな人)などフルコースで迫りくる恐怖はハロウィンにぴったりだ。
もう一本、キングの処女作をブライアン・デ・パルマ監督が映画化した『キャリー』(1976)。狂信的な母親と暮らすピュアでいじめられっ子のキャリーの怒りのテレキネシスが爆発する、ディープでハードコアな青春ホラーの傑作。実験的なスタイルで書かれた原作もオススメだ。
ハロウィンを舞台にしたダークファンタジーホラー
次に取り上げたいのが、ハロウィンの時期を舞台にした作品。シリーズ化され、リメイク版も作られた『ハロウィン』(1978)は、ジョン・カーペンター監督の演出と不穏でキャッチーな音楽が冴えわたるスラッシャー(殺人鬼)映画の金字塔だが、まずはオリジナルの一作目をオススメしたい。『ティム・バートンのコープス・ブライド』(2005)は、結婚を間近に控えた青年が死者の世界で愛を見つけるというロマンティックなダークファンタジー・アニメ。カップルで観るのにも最適だ。
『ブライアン・シンガーのトリック・オア・トリート』(2008)はアンソロジーだが、ショッキングでダークな展開に仰天必至。監督は『GODZILLA ゴジラ』(2014)の続編『ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ(原題) / Godzilla: King of Monsters』に抜擢されたマイケル・ドハティだ。
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ホラー映画の有名キャラ作品をイッキ見しては!?
続いて人気のホラーアイコンたちについて。アイスホッケーマスクを被った殺人鬼ジェイソンの『13日の金曜日』(1980)と鉄の爪を持つ怪人フレディの『エルム街の悪夢』(1984)、ピンヘッドの『ヘル・レイザー』(1987)は長寿シリーズとして君臨し、『13日の金曜日』と『エルム街の悪夢』はリメイク版も製作されたが、それぞれのシリーズを一日がかりでイッキ見するのも一興だろう(米フィラデルフィアでは毎年ハロウィンの時期に「24時間ホラー・ソン」というホラー映画を24時間ノンストップで上映するホラー・マラソン的イベントがあり、今年もすでにチケットはSOLD OUT。かなりレアな作品も観られる)。
一度は観ておきたい個性派、イタリアンホラー
欧州にも目を向け、イタリアンホラーを取り上げたい。『サスペリア』(1977)はホラーマエストロ、ダリオ・アルジェント監督の代表作。魔女が支配するバレエ学校に入学した留学生の恐怖をつづった、赤を基調とした鮮やかなビジュアルとゴブリンの音楽もセンセーショナルな名編。アルジェントのジャッロ(イタリアのミステリー・サスペンス・ホラー作品のこと)『シャドー』(1982)も激しくオススメだ。
アルジェント同様に重要なイタリア人ホラー監督といえばルチオ・フルチ。海底で鮫とゾンビが死闘を交える至高のゾンビ映画『サンゲリア』(1979)と、独創的な残酷表現のオンパレードで一度観たらクセになる『ビヨンド』(1980)は死ぬ前に一度は観ておきたい傑作だ。イタリアンホラーの巨匠マリオ・バーヴァのゴシック・マスターピース『呪いの館』(1966)とジャッロの代表格『モデル連続殺人!』(1963)も忘れてはいけない。
幽霊映画、ヴァンパイア映画もまた良し!
「ゾンビ」に少し触れたが、他の王道ホラー・ジャンルといえば「幽霊」と「ヴァンパイア」。幽霊映画なら、号泣必至の幽霊屋敷映画『永遠のこどもたち』(2007)は本国スペインで大ヒットを記録したドラマティックな恐怖譚。
ヴァンパイア映画なら、スウェーデンの『ぼくのエリ 200歳の少女』(2008)。甘く切ない初恋の物語に、独特のユーモアと意表を突くクレバーなショック描写を交えたリリカルな名作である。
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惜しまれながら逝去したゾンビ&ホラー映画の巨匠作品
最後に、今年逝去した偉大なレジェンドたちの作品を挙げたい。まずはモダン・ゾンビ映画の父としてホラー界に多大な貢献をしたジョージ・A・ロメロ監督。ロメロの代表作といえば『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生』(1968)と『ゾンビ』(1978)だが、特に現代のゾンビ映画の雛形を作った革新的な前者は、今見てもギョッとさせられるタイムレスな輝きを放つ重要作品だ。
そしてもう一人、トビー・フーパー。監督作『悪魔のいけにえ』(1974)が後世のジャンル映画に及ぼした影響は計り知れなく、この映画を生涯のベストムービーに挙げる映画監督も少なくない。官能的なSFホラー『スペース・ヴァンパイア』(1985)も必見だ。
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