「シャアが正しいと思って演じていた」声優・池田秀一が語るシャア・アズナブルとしての40年とは?(Movie Walker) - Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180429-00144745-mvwalk-movi @YahooNewsTopics

 

>シャア・アズナブルを主人公に据えた「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」シリーズが第6話「誕生 赤い彗星」でついに完結し、5月5日(土)より劇場上映される。シャアと言えばこの人。池田秀一の声がなければ世界アニメ史屈指の名キャラクターは存在しえなかった。俗に言う“ファーストガンダム”、すなわちTVシリーズ「機動戦士ガンダム」の放映開始は1979年。40年もの間、シャアに息を吹き込んできた池田が振り返る。

【写真を見る】時を経るにつれ、古谷徹とはプライベートでの親交が増えたという。しかしマイクの前では未だにライバル心メラメラ!?

「40年の節目に『THE ORIGIN』に出逢うのは光栄だし幸運です。40年はあっという間。たとえば(2010年のOVAシリーズ)『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』はちょっと寄り道した感じでしたが、いい寄り道でしたね。あの旅があったからこそファーストガンダムを客観的に観る機会にもなった。シャアの過去編を『THE ORIGIN』で演じ、我が家に帰った気がしました」

■ 40年前から変わらないシャアへの印象

シャアがシャアになる前、キャスバル・レム・ダイクンだった頃を描く本シリーズを演じることには「ドキドキした」と語る。シャアが仮面をかぶらず目を晒しているからだ。ただ、キャラクターの印象は40年前から変わらない。

「第一に(『THE ORIGIN』総監督の)安彦(良和)さんの画ですよね。シャアの全体をあの画が語ってくれる。だから、こっちは下手に芝居をしない方がいいと直感的に思いました。挑戦的であり活動的。自分の中では筋の通った男です。ファーストガンダムの時(シリーズ生みの親)富野(由愁季)さんに『シャアが主役だと思っていいんですよね?』と言ったら『いい』と言ってくれた。もちろんこれはアムロのお話ですよ。でも僕は『自分が正しい』と思ってシャアを演じていました。(主人公アムロ・レイ役の古谷)徹ちゃんとイベントに行くと『ガンダムの主役のアムロでーす』と彼が挨拶するから、僕は『ほんとの主役のシャアです』と言って『また!』とか言われていましたね(笑)」

■ 40年間で築いた、アムロ役古谷徹との関係

そうして『THE ORIGIN』では「本当の主役」になったわけだが、意外にも古谷徹とのプライベートでの交流はしばらくなかったという。

「あの頃は徹ちゃん、お酒飲めなかったし。この十数年で彼も飲むようになって。いろいろ話をするようになった。(当時は距離感があって)それが良かったんですよね。こっちはこっちで『お前、甘いもんばっかり食ってるな』という目で見ていた(笑)。いまは、お酒も俺よりいい飲み方するし。いまやプライベートでは距離感がなくなったけど、マイクの前に立つと違うんだよね。面白いよね。マイクの前に立ったら負けねえぞ。お互いにそう思ってますから」

40年もの時間の間に、シャアを作り上げた男とアムロを作り上げた男が親密になっていったという事実は感慨深い。さて若きシャアを演じきったいまの心境は? 

「ちょっと気持ちいい虚脱感。とりあえずオリンピック、終わったなと。金メダル獲れたかな。獲れてるといいな。そんな気持ちでいます」