ヴィゴ・モーテンセン主演作がオスカーレースに名乗り!トロント観客賞受賞 https://www.cinematoday.jp/news/N0103674 @cinematodayさんから
第43回トロント国際映画祭で最高賞にあたる観客賞を、ヴィゴ・モーテンセン主演のコメディードラマ『グリーン・ブック(原題)』が受賞した。同映画祭はアカデミー賞の前哨戦の一つに数えられており、近年の観客賞受賞作は『スリー・ビルボード』『ラ・ラ・ランド』『ルーム』『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』『それでも夜は明ける』など賞レースを騒がせた映画ばかりだ。
『グリーン・ブック(原題)』は、1962年、まだ差別が残るアメリカ南部でコンサートツアーを計画した黒人ジャズピアニストのドン・シャーリーと、彼に雇われた粗野で無教養のイタリア系用心棒兼運転手トニー・リップの実話を基にしたバディムービー。黒人用旅行ガイド「グリーン・ブック」(黒人を排斥しないガソリンスタンドや宿などが記載されている)を頼りに旅する正反対の二人が心を通わせていくさまを、笑いと涙、そしてジャズの音色と共に描き、トロントの観客の心をつかんだ。
トニーに『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのヴィゴ、ドンに『ムーンライト』でアカデミー賞助演男優賞に輝いたマハーシャラ・アリがふんし、『メリーに首ったけ』のピーター・ファレリー監督がメガホンを取った。来年3月に日本公開されることも決まっている。
観客賞2位は『ムーンライト』で脚光を浴びたバリー・ジェンキンズ監督の新作『イフ・ビール・ストリート・クッド・トーク(原題) / If Beale Street Could Talk』。夫がレイプの冤罪で逮捕されてしまった黒人カップルの過酷な現在と、美しいロマンスのあった過去とを交錯させてつづっていく。3位は、第75回ベネチア国際映画祭でも金獅子賞に輝いたアルフォンソ・キュアロン監督の『ローマ(原題) / Roma』だ。
また、かつてタイカ・ワイティティ監督の『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』などが輝いたミッドナイト・マッドネス部門(深夜に世界のマッドな映画を上映する部門)の観客賞は、痛みを感じない男の戦いを、歌あり、派手なマーシャルアーツあり、VHSやB級映画の愛情ありで描いたインド映画『ザ・マン・フー・フィールズ・ノー・ペイン(英題) / The Man Who Feels No Pain』が受賞した。(編集部・市川遥)