読書メーターではこれが12月のトップ感想・レビューでした。
小野不由美、新刊出ましたからね。当然私も購入済みなんですが、マイクル・コナリーに耽溺するあまりそっちの4冊には手が伸びないまま眠っております。
12月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:4568
ナイス数:82
丕緒の鳥 (ひしょのとり) 十二国記 5 (新潮文庫)の感想
知らない単語と読めない漢字と覚えられないルビが雨あられと降り注ぐ中、繰り広げられる豊かな空想の世界。たぶんクレー射撃が元なのだろうが、それが陶鵲に形を変えた時、この世ならぬ美しいシーンが次々に描写されていく表題作。しかし物語のテーマはどれも重く、暗い。現代の世相を反映し、死刑についての考察が延々と続く「落照の獄」は読むのも辛い程。しかしさらに心が乱され、読む程に苦しくなるのは「青条の蘭」。ラストがさらっとしているので大事な意味を見落とす所だった。「風信」はどことなくアーシュラ・ル・グウィンを思い出させる。
読了日:12月10日 著者:小野 不由美
実は2020年の最初の読書は小野不由美で始めようか、なんて思ってたんですが、別の本読んじゃいましてね……。
社会に問題を提起する本を読んでおきながら感想がゾンビゾンビしかないという、これだけアホな内容は他に類を見ないだろうと我ながら思いますが、でも私の興味は最初から現代の日本において死体はどのぐらいで腐るのか、という事ひとつでしたのでね。腐る前に液体になる(体液がしみでる)というのがリアルでしたわ~。
日本の夏に「ウォーキング・デッド」状態になったら、ゾンビじゃなくて液体人間が襲ってくることになりそうだ……。