1月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:6510
ナイス数:98
わが心臓の痛みの感想
映画「ブラッド・ワーク」を見た時、完璧にやられた!と思った。ここまで見事に自分がだまされることも少ないので大変感動したのだがその分もう原作は読まないでいいと思ってしまった。あの衝撃は二度と味わえないものだから…。最近ハリー・ボッシュにはまったことでようやく読む機会を得たのだが、基本は同じながら別な衝撃が待っていてビックリした。どちらが先でも楽しめるが、私は映画を先に見ていて良かったと心底思った。本書で使われている当時の最新技術が今では海外ドラマで捜査に当たり前に使われている。時代を先取りした作品だったのだ
読了日:01月18日 著者:マイクル コナリー
エンジェルズ・フライト〈上〉 (扶桑社ミステリー)の感想
ハリー・ボッシュを読んでいると日本では決して心配しなくていい事での悩みが大きいことに気づく。それは人種問題と、それが原因で起きる暴動だ。日本で思う「暴動」とかつてLAで起きたそれはまるで規模が違う事を感じる。「内乱」とか「内戦」とか、想像以上に戦争に近かったのだろう。そんな状況に置かれつつ、ボッシュにはさらにしんこくな悩みがある。彼はどうしても幸せになれない星の下に生まれているのか。読んでいる彼が気の毒でつらくなる。
読了日:01月18日 著者:マイクル コナリー
エンジェルズ・フライト〈下〉 (扶桑社ミステリー)の感想
あたかも事件が解決したかの如き記述になっても、残りページが多すぎるからまだまだだろと思うと、間違いなくそうなるのがマイクル・コナリーである。今回のミスディレクションのやり方はシリーズものならではだなあと感心。それにしてもアメリカのフィクションでは主人公が何もかもなくしてしまうというパターンがままあるけど(ジョン・ウィックとか)、なんで? なんか宗教的なもん? 全てを持つものは滅びるのが常だから? だけどボッシュなんか最初からほとんど何ももってないのに、ひどくない? ゴッホレベルでかわいそすぎるわ。
読了日:01月18日 著者:マイクル コナリー