1月の読書メーター
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フィッシュ・アンド・チップスの歴史: 英国の食と移民 (創元世界史ライブラリー)フィッシュ・アンド・チップスの歴史: 英国の食と移民 (創元世界史ライブラリー)感想
F&Cが英国の代表料理とされるようになったのは、「1970年代までにあらゆる料理に一つの国籍を割り当て」るようになったからだという。持ち帰り料理の種類が増えるにつれ、英国料理としてF&Cが結びつけられたと。確かにそれ以前に書かれた本では「英国人は決まった時間にお茶を飲む」ものだった。ホームズやポワロがレストランで食事する時にF&Cは出てこない。「英国料理といえばF&C」は確かに70年代の雑誌等で見始めたものだ。ユダヤの揚げ魚と仏由来らしい南米原産のポテトが出会い、今では移民達によって売られている。英国だわ
読了日:01月23日 著者:パニコス・パナイー

 


図説ヴィクトリア女王:英国の近代化をなしとげた女帝図説ヴィクトリア女王:英国の近代化をなしとげた女帝感想
F&Cが労働者階級の食を支えた持ち帰り料理となったのはヴィクトリア朝である。そこには産業革命、植民地政策、冷蔵・輸送技術の発展、都市部の人口増加など様々な要因があった。その激動の時代を女王の生涯とたくさんの図版によって概略を追うことができる本だった。映画やドラマで紹介されたヴィクトリア女王の姿が甦ってくる。最も感動したのは「ヴィクトリアは驚くほど偏見にとらわれていない人間で、人権や階級に関係なく友情を育んだ」というフレーズ。当時の小説で「英国紳士」が目指した理想の姿はそういう女王の姿勢と治世によるのだろう
読了日:01月24日 著者:デボラ ジャッフェ


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