3月の読書メーター
読んだ本の数:19
読んだページ数:7413
ナイス数:87
悪女は自殺しない 刑事オリヴァー&ピア・シリーズ (創元推理文庫)の感想
欧州の高級車が次々に登場する中、ヒロインが乗っているのがニッサンというのがよい。とはいえ彼女の前車はBMWだが。本書のおかげで「カブリオレ」が”コンバーチブルと同じクローズ状態を基本とするオープンカー”というのを学べた。著者は相当な車好きかつかなりの馬好きと見た。中国在住時に感じたのだが、騎馬民族は運転が上手だ。馬と車に共通点があるのか、馬車を乗り回していたからか。米国とも英国とも違う、ドイツの金持ちの話は目新しかったが、情報量多すぎてもてあまし気味に…。解説には続く話のネタバレがごろごろしてるので要注意
読了日:03月08日 著者:ネレ・ノイハウス
死体は笑みを招く (創元推理文庫)の感想
ドイツにおける資本主義社会の現状が描き出されているのが面白い。舞台となっている地方は随分と金持ちが住んでいるらしい。それを羨む人や張り合う人、それぞれいるが日本や英米とはちょっと毛色が違う感じ。そして昔ながらの城をもってる貴族出身者もいる。漫画「エロイカ」のエーベルバッハ少佐みたいだ。さすがドイツ。しかし本書の「少佐」は鈍い。バカではないし勤勉でいい人なのだが、それだけ。勘は外れてばかりだと登場人物の一人にも言われているぐらい。読者は推理を楽しむというよりドタバタを眺め、最後の帳尻合わせにへえ~となる感じ
読了日:03月09日 著者:ネレ・ノイハウス
深い疵 (創元推理文庫)の感想
シリーズ3作目という事でだいぶ読みやすくなった。シーズン完結もののテレビシリーズの3作目という雰囲気で、レギュラーは何とか覚えられたがゲストは数が多すぎて把握しきれない感じ。捜査官達の披露する「推理」ほぼ当てずっぽうに過ぎず、それがミスディレクションとなるのが新しい。物語の終盤まで五里霧中で、これはミステリーと呼ぶのにふさわしのかと疑問に思ったが、終わってみると確かにその名に恥じぬ作品なのだった。いや~しかしこの著者に出てくる悪人は血も涙も恥もないヤツばかりだわ。本作は読後感が爽やかなので救いがあるけれど
読了日:03月10日 著者:ネレ・ノイハウス
読書メーター :87