5月の読書メーター
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ドイツ人はなぜヒトラーを選んだのか——民主主義が死ぬ日 (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズIII-13)ドイツ人はなぜヒトラーを選んだのか——民主主義が死ぬ日 (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズIII-13)感想
普通の人は民主主義なぞ望んでいない。自分に与えられた特権を死守する方を望むのだ。特権を持たぬ少数派が同等の権利を求めて声をあげた時、己が既得権益を削ってでも平等化を推し進めてこその民主化だが、本心では誰しもイヤだと思うだろう。だがそこを我慢してでも推進すべきなのは、仮に自分が少数派となった場合、多数派と同じ権利を堂々と主張できるようにするためだ。だが「もしも自分が少数派だったら」と想像できない人は平等な社会は自分が損をするだけとしか思わない。その浅薄な考えを美化し正当化して大衆に見せつけたのがヒトラーだ
読了日:05月16日 著者:ベンジャミン・カーター・ヘット

 


ナチを欺いた死体 - 英国の奇策・ミンスミート作戦の真実ナチを欺いた死体 - 英国の奇策・ミンスミート作戦の真実感想
全編に渡り英国風の勿体ぶったユーモアが貫かれているので読んでて疲れる。この込み入った言い回しを論理的で分かりやすい日本語に仕立てた翻訳者は才人である。独への侮蔑、仏への嫌悪、西への優越感等、欧州間のの長い歴史も偲ばれる。関わった人物の詳細が長く「真実」になかなか至らない。しかしこの現実に行われ成功した欺瞞作戦がTVの「スパイ大作戦」等のドラマの大元になっているのだろう。本作戦の原案が小説だそうなので元に戻った感じか。エニグマは解読され独情報は英に筒抜け。だが本作戦の詳細はソ連に漏れていた。スパイ戦って…
読了日:05月22日 著者:ベン・マッキンタイアー

 

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