5月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:2512
ナイス数:42
【電子版限定特典付】 少年の名はジルベール (小学館文庫)の感想
「一度きりの大泉の話」を読んで当時の竹宮作品について考察した事がほぼその通りに本書に書かれていた。デビュー直後から彼女の描く人体は丸みが美しく、躍動感にあふれていた。普通の少女マンガとは違う話は面白かったが玉石混淆でもあった。変わったなと思ったのは「ファラオの墓」で、人物よりも広大な砂漠とピラミッドをリアルに描いたスペクタクルな背景に目を瞠ったものだ。その後「風と木の詩」が発表された時、ああ、遂に竹宮がずっと書きたいと思っていた作品が始まったのだと思った。何年も前から片鱗を垣間見せていた、少年達の愛の物語
読了日:05月01日 著者:竹宮惠子