聖遺の天使 (双葉文庫)聖遺の天使 (双葉文庫)感想
事態が一つ先に進む前に十の余分な記述を読まねばならないのでイライラした。この文体には覚えがある。京極夏彦のものだ。ただ京極さんなら余分が十でも二十でも面白かったものだが(少なくとも昔は)本書では退屈なばかり。カバーも変。本書で示唆されている絵は明らかに「白貂を抱く貴婦人」なのに使われてるのは「受胎告知」。確かに天使の絵ではあるが、作品の内容と関係ないのでは?小トリックは使い古されてるし、大トリックは実行は可能ではあっても誰もそれに気づかないというのはあまりにも不自然では? ラノベならそれなのか?
読了日:06月25日 著者:三雲 岳斗