『悪魔判事』WOWOWでの放送が最終回を迎えました。
毎回仕掛けも派手だし美術も頑張ってるし法服はマトリックスでネオが着てたロングコートばりにかっこいいしで魅力は十分だったんですが、全部見終えたあとで「それでいいのか?!」って気になったのも事実です。後進に希望を託したのかもしれないけど、それじゃあんまりガオン(ジニョン)が可哀想じゃないさ! 彼、失うばかりで得た物何もないじゃん?!
まあこのドラマは飽くまでチソン様メインなので主人公のヨハンさえよければそれでいいのかもしれませんが、それにしてもちょっとズルくない? えこひいきすぎない? ガオンばっかり貧乏くじひいてない? と思ったのは私だけじゃないよね?!
いや、ヨハンがそこに至るまで相当な痛手を被ってるわけだけどさ、社会問題を取り扱ってるのかと思わせといて最後は単なる復讐譚に集約させるのって、それ、ドラマとしてちょっと逃げてない? いや、最初から最後まで復讐の話ではあったけれども、そこに風刺を盛り込んだやり方が派手すぎて視聴者が方向見失ったよね。
いやまあ、全体としては面白かったから良かったですけど。
『医師ヨハン』ほどはチソン様の無駄づかいじゃなかったので最後はほっとしましたわよ。
チソン様といえば慟哭。慟哭といえばチソン。これをきっちり分かってるあたり製作サイドの愛を感じます。演じる方は大変しょうが。
その歪んだ愛を反映するキャラがチョン・ソナで、彼女の着こなしと悪女ぶりはずっと申し分なかったのに
最後の最後になって「別人か?」と思う程性格変わっちゃって、最終回をまとめるための無理を感じましたねえ。いや、一応そうなるべき設定は最初から引っ張ってたわけですが、それにしても19回にわたって見せつけてきた性格設定と違うでしょ、と思っちゃった。一体彼女は何をしたかったんだ? やりたかったこと全部やって、それで空しくなったと?
まあ、全体的に設定がマンガでした。それでもそれなりにリアリティーのあるキャラクターになっていたのは脚本と役者のチカラだと思います。
ドラマの題材として面白かったのは、裁判で尤も重要とされる証拠を「いくらでも捏造できる」と見せてくれた部分ですねえ。承認に現場を見せるところから詐欺のように企まれているともう手の打ちようがないな、と。裁判というものの危うさをとことん見せてくれたドラマでした。
でもあれじゃガオンが可哀想だって!
『悪魔判事』
(こんな内容でした)
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ディストピアと化した架空の韓国を舞台に“国民公開裁判”を通じてダークヒーローが真の正義を問う、チソン主演の新たな法廷ドラマ。
チソンが「医師ヨハン」以来2年ぶりにドラマ出演した「悪魔判事」を放送する。本作は、ライブ法廷ショーを通じて正義に対するメッセージを伝える法廷ドラマ。富裕層や権力者たちが罪を犯しても処罰されないディストピアで行なわれる“公開裁判”を通し、現行の司法制度の抱える問題点を浮かび上がらせる。
冷徹でミステリアスな裁判官のカン・ヨハンを演じるのは、日本でもリメイクされたドラマ「知ってるワイフ」に出演、さらにMBC演技大賞とSBS演技大賞で大賞を受賞した経験もあるベテラン俳優のチソン。ヨハンと敵対するチョン・ソナを演じるのは、「ミスターサンシャイン」でAPAN STAR AWARDSの女優最優秀演技賞を受賞したキム・ミンジョン。チソンとキム・ミンジョンの共演は「ニューハート」以来、13年ぶり。息の合った情緒的な演技を披露する。そして、俳優活動を本格的にスタートしたGOT7のジニョンが、ヨハンを監視する陪席裁判官のキム・ガオンに扮する。
本作の放送を記念し、6月1日から「韓国ダークヒーロー特集」がWOWOWオンデマンドで配信されるので一足先に楽しんでほしい。
<ストーリー>
韓国では正体不明の疫病が広がり、未曽有の危機に陥った。その国家的災害事態が2年を経て、劇的に収束した後、政府は国民が直接審判を下す、史上初の“公開裁判”の準備を進めていた。全国民が投票で裁判に参加できるライブ法廷ショーで裁判長として法廷に立つことになったカン・ヨハン(チソン)は、公正な判決を下すことを宣言。正義を具現化し、容赦ない追及をすることで知られているヨハンだが、最初の裁判を前に怪しい動きを見せる。みんながあがめるヨハンに対し、陪席裁判官のキム・ガオン(ジニョン)は疑いを抱き始める。