8月の読書メーター
読んだ本の数:16
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ナイス数:78
暗殺者の正義 (ハヤカワ文庫 NV)の感想
2冊目にしてようやく『グレイマン』に出てきたシエラ・シックスやデニー・カーマイケル等の名前が出そろった。映画ではシックスと呼ばれていたが本では任務遂行中のコードネームに限られているようだ。しかしシックス、不運にかけては『ダイ・ハード』のマクレーン以上だ。本書では災厄の女神の如き美人と遭遇したことで不必要なトラブルに自ら踏み込んでいくし。バカだろ、あんた。まあしかし、この手の小説の主人公としては至極真っ当な道を歩んでいるというべきか。舞台はスーダンだがそこで繰り広げられるのは超大国の政治駆け引き。面白かった
読了日:08月13日 著者:マーク・グリーニー
西洋美術は「彫刻」抜きには語れない 教養としての彫刻の見方の感想
彫刻に特化した簡略な美術史ってそういえば見た事ないな、と有り難く読んだ。古代ギリシアの彫刻はローマの美術館で所狭しと並べられているのを丸一日ヨダレ垂らさんばかりに見ていた事がある。実はレリーフも多いんだけど、本書ではその辺はスルー。白い石の彫刻を見るために必要なのは陰なんですが。鋳造の過程を説明する際も挿絵の陰影が雑なせいで凹凸が分かりづらかった。面白かったのは現代彫刻の発展が自動車産業のそれと密接に結びついているという視点。溶接が新しい彫刻作品を生み出したと。昔から技術と美術は深く結びついているんだね。
読了日:08月14日 著者:堀越 啓
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