8月の読書メーター
読んだ本の数:16
読んだページ数:6168
ナイス数:78
暗殺者の復讐 (ハヤカワ文庫NV)の感想
2014年出版でスマホにドローンに監視カメラと道具立てが現在とほぼ同じになった。顔認証や歩容で個人を特定するシステムも発達し、周囲に溶け込むのが人一倍優れたグレイマンといえど仕事がやりづらい世の中が到来している。2016年の映画『ジェイソン・ボーン』でボーンが砂漠の近辺でその日暮らしに近い生活を送っている描写があったが、本書を読んでその理由がよ~く分かった。シックスはボーンの後に養成されるようになった人間兵器みたいな感じだ。洗脳ではなく、個人の精神的な特性を利用して。肉体も心もズタボロにされる6が可哀想。
読了日:08月17日 著者:マーク グリーニー
どうにもとまらない歌謡曲: 七〇年代のジェンダー (ちくま文庫 せ 14-1)の感想
本書の冒頭を読んで今更ながら自分の恋愛観が恥ずかしい程歌謡曲(の歌詞)の影響下にある事に気づき絶望に駆られた。子どもの頃に美しいメロディーと共に心に入り込まれたら自我を形成する一部になるのは仕方ないが、それに気づかないまま人生送り無駄に縛られてきたのかと思うとガックリくる。それはさておき批評や評論を生業とする人は根っからの皮肉屋ではないかと改めて思った。物事をわざわざ側面から見、捻った解釈を与え、意地悪な名付けをし、無関係と思われる事象を結びつける。その視点にはっとし、文章にニヤリともするが、最後は疲れた
読了日:08月09日 著者:舌津 智之
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