9月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:3095
ナイス数:81
暗殺者の追跡 (上) (ハヤカワ文庫NV)の感想
本作は英国が舞台。ロシア人がロンドンの一等地を買い占めた経緯が書かれている。実は裏でクレムリンが糸を引いていて資金が還流してる等、真偽はともかく映画的にはいろいろ納得(『ロックンローラ』等)。生物兵器の阻止では『アンロック/陰謀のコード』が念頭に。前々作でシックスと絆を結んだゾーヤが再登場し、彼女の過去が明らかになる。それが本筋に絡んでくるのだからよくできたストーリーですよ。作者はいつからその構想を抱いていたのかつくづく感心してしまう。北朝鮮のスパイ活動にからんで日本も出てきたけれど、単に通過点でガッカリ
読了日:09月02日 著者:マーク グリーニー
暗殺者の追跡 (下) (ハヤカワ文庫NV)の感想
スーザン、常日頃「殺してやりたい」と思っていたのが愚痴ではなくて本気だったとは!「暗殺者」シリーズは登場人物が多いけれど皆きちんと書き分けられていて配置の妙があるけれど、ここでスーザンがそう出るとは思わなかった。意外性という意味では最高かも。彼女の動き一つでオセロのようにコマがほとんどひっくり返って黒になり、次はまた盤が一面の白へ豪快に変わったのを見たような気がした。このスーザン、実はアメリカ男が嫌う「仕事ができて野心的で様々な規則を押しつけてきて、従わない者は糺弾するか陥れる」女の典型的なタイプなのよね
読了日:09月04日 著者:マーク グリーニー