暗殺者の献身 (ハヤカワ文庫 NV)暗殺者の献身 (ハヤカワ文庫 NV)感想
失血死寸前まで刺され、頭陀袋同然まで殴られ、感電死直前まで拷問され、骨折も完治しないまま任務に狩り出されるグレイマン、次の危機は感染症!生き延びるためには二週間の抗生剤点滴が必須なのに彼を敵地に赴かせるハンリーの非情さは噴飯もの。ふらふらしながらも命令に従ってヴェネズエラに行くシックス。そこで明かになったのはシリーズの最初の方で出てきたウェブカメラを利用した顔認証システムに様々な局の情報部員の全テータが入力された事。つまりスパイ達は顔を知られ、さらにウェブカメラがある所どこでも所在地がバレてしまう危機に!
読了日:09月07日 著者:マーク グリーニー


暗殺者の献身 下 (ハヤカワ文庫 NV)暗殺者の献身 下 (ハヤカワ文庫 NV)感想
本巻の白眉はゾーヤとシックスの再会シーン。直前まで塗りの粗い壁で頬に擦り傷作りながら「会計士にでもなればよかった」とぼやいていたのにゾーヤが危機と見ると全身全力で(病気なのに)渦中に飛び込むシックス。信じられない状況でもシックスを見かけた瞬間、彼が命がけで自分を助けに来たと即座に理解するゾーヤ。この時間に無駄のない所が二人が運命の恋人たる所以だと思いましたわ。それはおいても様々な組織の四つ巴となる本作はシリーズ最高傑作だと思う。国際関係も、結局は中心にいる誰か個人の欲が原因というシリーズ共通のテーマが明確
読了日:09月08日 著者:マーク グリーニー