ピアノ教室に 通っている 小さな女の子
公園のすべり台の 下のところに座って
ボクに 教室のこと 話してくれた
先生は ガクフの読み方や 指のはこび方よりも
姿勢を 注意することの方が たぁーっくさん!!
なんだって
「お背中 ピッ!」 と 言いながら
右手のヒトサシ指を 背中のうしろに立てて
それから 女の子は
公園のそばを 歩いている 子猫を見つけ
おもむろに 立ち上がった
紺色のひだスカートに 砂をたくさん つけたまま
白いフワフワの子猫に 駈けより
背中に 小さなヒトサシ指を 立てて
「お背中 ぴっ!」
「お背中 ぴっ!」 しないと
先生に しかられちゃうよ
何度も 繰り返し 繰り返し おしえている