2019年1/2
長男の誕生日
私の事はもちろん
一番大好きだった初孫の祐介の事も
結婚して曽孫が生まれた事も
今年は、全く思い出さなかった
そうなの?
ひとみ?
祐介?
何にも思い出せない
去年の母は、
どんどん忘れていく!なんも思い出せない!
と、嘆き哀しんでいた
今年は、まるで思い出せない
全然 思い出せないから
誰に会っても、仕方ないんだよ
無駄だから
意味がないから
それでもいいの?
思い出せなくてもいいんだよ
私達が会いたいだけだから
伝染病感染の危険性があるため
赤ちゃんを連れて中に入ってはいけない
お嫁さんは、下のロビーで待っている
一緒に行って会ってくれる?
思い出せないけどいいの?
そうなの?
わかった
全く 嘆いていない
ただ、記憶がない事を
娘だ、と言ってくる知らない人に
丁寧に伝える
母の顔は、穏やかで、
幸せそうに笑っていた
吹っ切れた感じなのかな?
そうか⁉️
完全に忘れてしまった今の方が、
母は、幸せなんだ!
中途半端に覚えている去年
母は、ツラそうだった
介護ベッドの上で、
無表情から、頑張って無理な笑顔を作り
一緒に写真に写ってくれた
そうなんだ
そうだったんだ
人生最後の時
胸に去来するのは
別れていく人達との楽しかった思い出
別れたくない
いつまでも、一緒にいたい…
それが一番ツラいのではないか?
忘れてしまっていたら、
そのツラさはないんだ
私は、人は生まれ変わると信じている
人は前世の記憶を消してから
生まれ変わる
約束の時間より
30分前行動をする 気の早い母は、
天界で
また直ぐに生まれ変わる事が決まっていて
もう生まれ変わる準備を
しているに違いない
そうか、幸せなんだ
まるで思い出してもらえなかったのに
なぜか、良かった、と
私はホッとしていた
母が、去年よりずっと
幸せそうな笑顔だったから
私は、母親を安心させたくて
会う度に、良かった事をピックアップして、
自分の近況報告をしていた
そうなの、へー凄いね
よく頑張ってる
エライね
母は、毎回褒めてくれた
母を、安心させたくて⁇
いや、違う
母に、認められたかった
褒められたかったんだ
移動の時、杖で歩くのが、危ないからと
乗せた車椅子から、
若い女性職員さんが
明るい広間の椅子に
手馴れた動作で座らせ直してくれた
別れ際
全く思い出せないままの母にハグして、
背中をトントンしながら
お母さん、ありがとう、またね
33歳の長男も、同じようにハグして
おばあちゃん、ありがとう、また来るからね
近況報告をしない
初めてのお正月
私は、母のお陰で
いつの間にか
承認欲求から解放されていた
姿勢美調整アドバイザー
みずのひとみは
愛知県豊明市、カイロエステティック ひとみ施術院
豊田市 カイロプラクティック&エステサロン
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