こんにちはー。こども環境アドバイザーのじゅっぺちゃんです。
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⇧前回のつづきです
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3.鉄棒・ブランコ・滑り台等、固定遊具から見たこども理解
鉄棒・ブランコ・滑り台等は固定遊具の代表的なものである。
保育環境として固定遊具を考える場合、誰もがまず真っ先に取り上げる遊具である。
歩き始めた赤ちゃんから、幼児となり少年となって、成人したすべての人が遊んだ親しみのある遊具である。
ここで再認識しておく重要な事実は「すべての人が体験済み」という普遍性である。
次に、歴史的に調べてみると古い時代の写真にも今日に至るまでの写真にも、保育園や幼稚園の園庭写っている。
大きな都市公園にも、小さな児童遊園にも写っている。では、写真機が発明される前はどうだったか。
絵画の時代になるわけであるがそこにも描かれている。
このことから確かな歴史的事実として言えることは、いかなる時代の教育関係者も造園技術者も、こどもを愛し自宅の庭で遊ばせようと考えた家庭人も例外なく考えついた普遍的な遊具であったということである。
そればかりか普遍性という視点でとらえれば、こどもを元気にする保育環境として将来に向けて未来永劫につくられ続ける遊具である。
では、昔も今も将来までもこどもに愛される遊具の歴史的起源は一体どこにあるのであろうか。
ただ単に時代をさかのぼって証拠を探そうとしても人の歴史の過程では不可能である。
そこでこども理解を深めるためには飛躍的に考え方を改めなければいけない。
人の歴史を超えて進化の歴史をさらに古い時代へとたどることである。
すなわち人類になる前の猿の時代を考えなければいけない。
実は、これらの遊具をこどもたちが好む歴史的起源は猿の時代に獲得した生活手段としての能力であった。
森の中で生活していくためには必要不可欠な能力であった。
それが人間となった今でも快感的遺伝子(DNA)として存在し、森の中で生活していた時と同じように、鉄棒・ブランコ・滑り台等を楽しむのである。
また、このような遊びを十分にしなければ精神的に不安定になるからである。
鉄棒大好きDNA・ブランコ大好きDNA・滑り台等大好きDNA があり、そのなせる業である。
ここで、こども理解のための考察をさらに深めてみよう。
大人の行動規範と比較して考えてみるとより鮮明に理解できる。
大人の行動規範には次の四つの明確な目的
①金欲
②権力欲
③名誉欲
④性欲がある。
こどもの行動規範にはこれらのすべてがない。
仮にあったとしても大人のそれとは異なる。
こども、特に、乳幼児期は一人称的人間であり、主観的人間であり、
自己中心的な人格であるために対人的比較による欲①②③は存在しないし、④は未成熟である。
こどもの行動規範は自己にとって興味を持つ物に向かう行為か、生命維持に必要な遺伝子DNA に起源する行為である。
それ故、こどもは無駄なことをひとつもしない。自ら必要とすることを行う。
例えば、ブランコを楽しむ場合も、純粋にブランコを楽しんでいるのであり、乗りたいから乗っているのである。
他意はない。
大人の行動規範のような①②③④とは無縁なものである。
ただ自己の興味でブランコに乗りたいからブランコに乗っているのである。
一人称のなせる業であり、主観のなせる業である。
であるから、こどもの遊びは純粋なものであり、必要不可欠のものであり、生きているあかしである。
結論として、遊びはこどもにとって生命活動という重要な行為であることを強く認識しなければならない。
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塩川 寿平(1938年生まれ)
大地教育研究所所長
大中里こども園名誉園長
元静岡県立大学教授
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活動:こども環境学会アドバイザー
愛育心理研究所インストラクター
著書:「名のない遊び」「コーナーのないコーナーの保育」
「どろんこ保育」「大地保育環境論」等
(出版社 フレーベル館=電子書籍化も有ります)
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ジュッペちゃんの保育のこころ
子どもを大切にするということは人としてであって、
私たちの"大地保育"は大人も童心人となって、
子どもと共に独立国(子どもの園)を創造するということ
ではないかと思います。
いつでも・どこでも・いつまでも子ども心を忘れずに
『名のない遊び』等を大切にしたいと思います。
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勤務先:大中里こども園
静岡県富士宮市大中里837
※姉妹園野中こども園(旧野中保育園 創立1953年)
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社会福祉法人柿ノ木会「大中里保育園」は、
平成30年度から
幼保連携型認定こども園に移行し、
施設名称を「大中里こども園」と改めました。
今後ともよろしくお願いいたします。
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