大学で教鞭をとられている、

日本保育学会の友人のSさんからお便りをいただきました。

同じ思いが嬉しくて、ご紹介させていただきます。

どうぞよろしく。塩川寿平

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塩川寿平先生

 

 満州難民「家族の死」を読ませていただきました。

私の父母・祖父母も満州で暮らしておりました。

 

先生の話しを読ませていただいて、

改めて「戦争を二度と繰り返してはならない」と

強く思いました。

 

父や祖母からロシア兵に追われ、

満州から命からがら逃げかえった話を聞いたことがあります。

ハルピンに亡くなった弟を埋めたことや、

髪を刈り上げた女性、

ロシア兵に殺されそうになったことなど。

 

先生の記事を拝読し、思い出されました。

昨日の夜は「火垂るの墓」に関する取材を見聞きし、

戦争の惨劇を想像し、涙しました。

 

悲惨なことから目を背ける若い人がいます。

でも一番怖いことは 知らないこと、

知ろうとしないことです。

戦争の現実を知ることから、平和は始まると思います。

 

たまに学生に、こんな話をしていました。

『大きな何かを成し遂げるような偉い人は人一倍苦労する。

ガンジーはすごいけど、

それまでの道のりを君たちが歩むと思うと正直辛い。

 

だからそんな偉い人にならなくてもいいから、

良識ある大人になって欲しい。

 

また日本が戦争を起こすようなことがあったら、

ノーと言える人間になって欲しい。

ノーが集まれば大きな力になる。

ヒトラーだって、だれもついて来なければ、

ただの変わった人で終わったはず。』

 

「二度と戦争を起こさない」

私たちの伝える使命であると思っています。

 

末尾ながら、

残暑厳しい折、何卒ご自愛ください。

           2020820日  S拝