テーマ教育小説「大地保育ものがたり」
「大地保育ものがたり(第12話)」2020.10.24
よくある質問③『名のない遊びって何ですか?(その1)』
今回は、塩川寿平の著書『名のない遊び(フレーベル館)』
の書評を紹介させていただきます。
書評を書いて下さったのは東京工業大学名誉教授・工学博士の
仙田満先生です。
この書評は、子どもにとっても、大人にとっても『子どもの遊び理解』の
上で、大変大切ですので紹介させていただきます。
『名のない遊び』の書評(日本保育学会会報 第137号)
塩川さんは長年『名のない遊び』の重要性を主張されているが、
従来「類型化されていない遊び」と理解する人が多い。
私も30年以上も前から塩川さんの「なのない遊び論」を聞いていたが、
その理解は決して十分ではなかったと、この本を読んで反省した。
『名のない遊び』は、遊びの類型に入らない「その他の遊び」ではなく、
積極的な新しい遊びの類型といってもよい。
特に私の理解を促進させたのは「事例集」である。
ここでは子どもたちの発見・創造があふれている。
子どもたちが気づき、発見し、発明する創造的な遊びを
『名のない遊び』としていることがとてもよく理解できる。
小さな気づき、小さなこだわりが大きく発展していく過程の面白さは
発明家・発見家の遊びに満ちた行動に似ている。
『名のない遊び』は、
まさに科学者の発見や発明、芸術家の芸術活動に通じている。
この本は今、大人である私たちの
【子どもの行動評価に新しい視点】を与えてくれる。 仙田満
https://www.froebel-kan.co.jp/book/detail/9784577811801/
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-9980736437