第25話 愛育心理研究会認定インストラクター認定証
【ニイル=霜田に学ぶ】
この度、愛育心理研究会より自由保育に、真摯に取り組んできた研究と実践を評価して頂き、
『ニイル=霜田の精神が広く伝わるようにご精励ください』
と、難関で厳格な認定証『愛育心理研究会認定インストラクター』の資格更新をしていただきました。
認定証(第210201号)
有効期間は2021年4月1日~2024年12月末日まで。
塩川寿平様(静岡県・富士宮市)
大地教育研究所所長 元静岡県立大学教授
2022年に70周年を迎える、創立1953年(昭和28年)の私たちの野中保育園(現野中こども園)は、塩川豊子(1915~1999)提唱の
「大地を土台に展開される自由保育理念による『大地保育』=汲みつくすことのできない宝庫である大自然に挑む中で、子どもたちが育てられていく保育」を実践してきました。
大地保育創始者塩川豊子の根本理念は自由教育で、愛育心理研究会の会員となり、ニイル=霜田から自由精神による教育を多く学び、大地保育を発展させてきました。
塩川豊子の意志を継いで大地保育の研究および実践者となった塩川寿平も愛育心理研究会会員となり、自由教育・自由保育について会員と共にニイル=霜田の精神を学でおります。
以上、塩川寿平のブログをお読みいただいている皆様にご報告申し上げます。
次に【ニイル=霜田】は、どのような教育者であったか説明いたします。
【説明1】ニイル研究の第一人者 堀真一郎の解説
ニイル[Neill, Alexander Sutherland 1883-1973]
スコットランドの小学校長の三男として生まれる。
エジンバラ大学で英文学を学んだ後、公立小学校の臨時校長になり、最初の著作『教師の手記』を執筆する。
権威を廃し自由を尊重する教育を提唱して注目を浴びる。
1921年にはドイツで国際学校を設立して、大胆な自由教育の実践を始めるが、1924年にイギリスに帰国して学園をサマーヒルと改称する。
彼は、感情的に解放され権威に隷従しない「自由な子ども」の育成を教育の根本目的と捉える。
そこで授業に出る出ないの自由、大人も子どもも対等の立場で参加する自治、子どもが大人にファーストネームで話しかけることに典型的に見られるは非権威主義的人間関係、教科書よりも創作表現に重点を置いたカリキュラムといった方針を徹底して実行した。
(出典:堀真一郎執筆「現代保育用語辞典 フレーベル館」)
【説明2】霜田先生と共に歩んだ堀真一郎さんの解説
霜田静志[シモダ セイシ 1890ー1973]
東京美術学校を卒業後、成城小学校、明星学園等の教員を務め、1933年に井萩児童研究所を設立する。
戦後は多摩美術大学教授にも就任して研究と後進の育成に専念。
その業績は3つの分野にわたっている。
第一は、美術教育で、フランツ・チゼック(児童美術教育者)や、ミュンスターベルヒ(ドイツ生まれアメリカの心理学者・哲学者)の翻訳紹介から、名画の解説、芸術家の心理分析にまで及んでいる。
第二は、臨床心理学で、子どもの精神分析および児童相談等に関して多くの先駆的な業績を上げている。
第三は、終生一貫して自由と愛を基本原則とする教育の重要性を唱え、精力的に活動した。
(出典:堀真一郎執筆「現代保育用語辞典 フレーベル館」)
◎霜田静志の主な著書
「叱らぬ生活と教育」
「性格形成と性格分析」
「ニイルの思想と教育」
「児童画の心理と教育」
「ニール著作集(訳)」
【説明3】堀真一郎の紹介・・・Wikipediaより。
堀 真一郎(ほり しんいちろう、1943年 - )は、日本の教育学者=教育実践家。
学校法人きのくに子どもの村学園理事長。
元大阪市立大学教授。 福井県生まれ。
京都大学教育学部卒、同大学院単位取得退学。
A・S・ニイルを日本に紹介。
◎堀真一郎の主な著書
「新訳ニイル選集」
「ニイルのおバカさん」
「ニイルと自由の子どもたち」
「自由学校の設計—きのくに子どもの村の生活と学習」
ほか多数。