52話:選挙を目前に「子ども問題」を考える

 


 

【特記:ブログ第52話は岳南朝日新聞20211014付、

『私の発言』に掲載されたものに筆者が1部加筆しました。】

 

 



 補欠富士宮市議選(10.24)・衆院選(10.31

 

1. 少子化の実態

 

日本人の全人口は2021年で約123842000人。

前年比約428000人減少。

今年の出生数約843000人。

1949年の第1次ピーク時の出生数は約270万人。

1973年の第2次ピーク時の出生数は約209万人。

その後、少子化が進み今年の出生数は最少となりました。

 

2. わが市の取り組み

 

(その1)富士宮市都市計画マスタープラン

市民の皆様が「住んでよし・訪れてよし」

「生んでよし・育ててよし」

「学んでよし・働いてよし」

「出会ってよし・結ばれてよし」を実感できる、

誰もが住み続けられる質の高い都市の実現を目指してまいりますので、

市民の皆様におかれましても、

まちづくりや地域づくりへの積極的な参加と御協力をお願い申し上げます。

20203月 富士宮市市長 須藤秀忠)

 

(その2)富士宮市まち・ひと・しごと創生総合戦略(2019年改訂版)

【連携事項】出会い、結婚、妊娠、出産、子育て等への切れ目のない支援。

 

3. 「子ども庁」と「こども省」

 

(その1)自由民主党の「『子ども・若者』輝く未来創造本部(2021.6.3)」は、

子どもに関連する諸課題に一元的に取り組む「子ども庁」創設を取りまとめ、

衆院選の目玉公約に掲げました。

内容は保育や教育、貧困や児童虐待、障害、いじめといった幅広い課題に対応。

また年齢によって支援対象から外れる問題や、

省庁間の縦割りをなくすことなどです。

 

(その2)立憲民主党は、衆院選で訴える子ども・子育て分野の政権公約を発表(2021.10.3)。

関連予算を倍増し「子ども省」を創設する。

「チルドレン・ファースト」をキャッチフレーズに、

若い世代が出産や育児をしやすい環境づくりを進め、少子化対策につなげる。

順次公約している第8弾に位置付けた。

自由民主党が「こども庁」創設を提唱する前から、

立憲民主党は子ども行政の司令塔「子ども省」の設置を主張し、

「子育ては先進国では社会全体で担うものだが、日本ではまだ親の責任に全部負わせている。

今の政策は基本的哲学が間違っている」と主張。

 

 

4. 市民のみなさん賢明な尊い一票を!

補欠富士宮市議選(1024)と衆院選(1031)が間近に迫ってきました。

世論も、富士宮市も、政権与党も、政権野党も、

『子どもを真ん中に日本の国づくり』を考える政策が打ち出されました。

子どものために使う税金が先進国の中で最も少ないのが日本の現状です。

子どもが大切にされ、子どもが幸福になる国づくりの政策を推し進めるには

たくさんの税金を使わなければなりません。

そのための予算は『国会が決定権』を持っています。

『市民のみなさん選挙に行きましょう!』

『政治で決まりです!』

各政党の子どもに関する公約をしっかりと勉強しましょう。

そして、子どものために賢明な尊い一票を投じてください。

 

5. 私の専門の保育・幼児教育から提案

私の具体的な提案は、保育・幼児教育の先生の身分を

義務教育の小学校の先生と同じにしてほしいという提案です。

私は40年間、保育士・幼稚園教諭を養成する大学で先生をしました。

その後、大中里保育園(現大中里こども園)の園長をしました。

その体験から最も「悲しい思い」と「苦労したお話」をします。

 

第一の「悲しい思い」は、

ある4年生大学の教育学部で先生をしていた時です。

卒業生は保育士・幼稚園教諭・小学校教諭の三つの免許をもって卒業するのですが、

就職希望者の全員が義務教育の小学校に就職しました。

保育園・幼稚園を希望した人はゼロでした。

義務教育の先生の身分・労働・給与・名誉のすべてが適切だったからです。

 

第二の「苦労した話」は、

保育園の園長時代です。

慢性的に保育士・保育教諭・幼稚園教諭の不足問題です。

ここ10年を振り返ってみると毎日のように、

「保育士・保育教諭募集」の広告が出ています。

先生のなり手がいないのです。

このことから、

じゅっぺ教授が気づいた事は『乳幼児を大切にしていない日本の国』と言うことです。

保育園・幼稚園・こども園の先生のなり手が慢性的に不足しています。

子どもを見る先生がいないのですから『子どもは大切にされていません』

慢性的に先生不足ですから『子どもを大切している日本の国とは言えません』

理由は適正な評価をせず「奉仕の精神」と「使命観」重視でやってきたからです。

 

そこで、じゅっぺ教授の具体的な提案は、

  幼少の連携の大切さからも、乳幼児教育の質の向上からも、

保育・幼児教育の先生の身分・労働・給与・名誉を、

小学校の先生と同じ法律で保障することを政治の力で実現することです。

「奉仕の精神」や「使命観」ももちろん大切ですが、

SDGs(持続可能な開発目標:Sustainable  Development  Goals)達成による

良質な先生の確保を政治の力で具体化しましょう。

 

6. むすびに

さあ!市民のみなさん!!

何よりも大切な事は選挙に行くことです。棄権はダメです。

この問題は『子どものために莫大な税金を使うと言う政治問題』だからです。

各政党の『子ども問題の公約』をしっかりと勉強してください。

賢明に考えたあなたの尊い一票が必要です。

未来永劫! 子どもが大切にされる日本の国を創りましょう。