お茶目なコウくんの成長を描いた育児マンガブログ「うちのこざんまい」が大人気のこめこさんに、ブログを書くコツや子育てに対する思いをうかがいました。
始めたきっかけは「育児の記録」
2013年の春にコウが生まれて、その時から子供の成長について色々メモを残していたんです。でも文字だけだとすぐ忘れてしまって、後々読んでも思い出せないなと思ったんですね。
もともと絵を描くのが好きだったので、だったらマンガにしたら読み返した時に当時の状況や気持ちを思い出しやすいんじゃないかと思って。最初は単純に記録のつもりで始めたんです。
基本は毎日更新、でも無理はしない
生まれてすぐの頃はコウが病気がちだったこともあり余裕が全然なかったので、ブログを始めることができたのはコウが生後6カ月になったくらいの時でした。
ブログは基本的に毎日更新していて、だいたい19時から0時くらいまで、子供が寝てから執筆しています。気持ちがノっている時はまとめて3~4本書きためておいたりもします。でも、無理だったら書かない日もありますし、「今日は寝る!」と決めたら寝ます。無理してまでは書きません。
いいことも悪いことも全部書く
ブログを書くときに気をつけているのは、いいことも悪いことも全部書くということです。それはもちろん、子供のイヤイヤが激しかった時のことも。最初は自分だけの記録のつもりだったので、それもこの子の成長だと思って、どんなに細かいことでも書いていたんです。
だからかなり些末な内容の記事のときも多いのですが、その分、読み返すと自分でも忘れていた記憶が呼び起こされたり。読者さんからも「すっかり忘れていたけど、子供が小さかった時に確かにこんなことあった!」 というコメントをけっこういただきますね。
ただ、今はブログを始めた頃とは少し気持ちが変わってきていて、ありがたいことに読者の方も増えてきたので、「自分にだけ分かればいい」という気持ちでは書かないようになりました。なるべくみなさんに分かっていただけるように、マンガだけでは伝わりにくいかなと思ったら文章をつけたり工夫するようにしています。
ブログがくれた「つながり」
私は実家が遠いので、最初のうちはほとんどひとりで子供を育てているような感じでした。友達ともそんなに会えなくて、正直ちょっと煮詰まっていました。
でもブログを書くようになって、読者の方に「こんなに成長したんですね」などコメントをいただくと本当にうれしくて。ブログを通じて読者の方たちに、一緒にこの子の成長を見てもらっているというか、ひとりで育てているわけじゃないと思えました。
たぶん私の親よりも読者のみなさんの方がうちの子のことを知ってるんじゃないかな(笑)。そういうつながりが気持ちの支えになりましたね。ブログを始めた頃にはそういうことは全然予想していませんでした。
ブログが夫を変えた!?
あと夫も変わりましたね。最初は「俺は育児しないよ」なんて言っていたんですけど、ブログを読むと私の育児に対する考え方子供の状況が分かるじゃないですか。ブログを通じて考え方を共有できたというか。
夫とは夜少し話すくらいしか時間がないんですけど、帰ってきて唐突に「おまえも大変だな」とか言ってきたり。最初は子育ても人ごとみたいに思っていたのかもしれないですけど、最近は休みの日に子供を連れて出てくれたりもします。それもブログの影響が大きいと思いますね。
子供を尊重しつつも周りにも気づかいを
子育てに関して心がけているのは、子供の気持ちをできるだけ尊重するということ。ただ、尊重しすぎて周りに迷惑がかかるのはダメなので、そのバランスが難しいですね。
どう言ったらどう反応するかとかも子供によって全然違うと思うので、自分にも子供にも合った無理のないやり方を模索できたらいいのかなと思います。
初のコミックスが2月5日に発売!
ブログはずっと4コマで書いていていたんですが、2月5日にKADOKAWAさんから出る初めてのコミックス「うちのこざんまい 子育てのヤマ場をのりこえる!」の描き下ろしの作業があった時は、すごく忙しくて更新が厳しいなと思った時があったんです。
その時にたまたま読者の方から「4コマじゃなくて1コマ2コマくらいのマンガも読んでみたい」というコメントをいただいて。じゃあもうその言葉に甘えようと思って、1コマや2コママンガを描いてみたら、そっちの反応の方がよかったりして(笑)。
そうやって柔軟に読者の声に応えたり、あまり無理しないってことが長続きのコツかもしれないですね。
コミックスはかなりいろいろ詰め込んだので、ぜひ多くの方に読んでいただきたいですね。ただ、やっぱり今後もブログを長く続けていきたいと思っているので、どちらも一緒に楽しんでいただけたらうれしいです。
(文:山田 文 イラスト:こめこ)
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