コロナ休校がやっと終わり

今日から学校が始まりました。

 

 

わたしの専門教科は英語なんですけど

今年はどうしても通級クラスを運営してほしいと

お願いされて、英語は1時間足りとも教えない

新年度となりました。

 

 

今日は早速通級クラスがスタートしました。

 

 

担当は全部で13人いるのですが

そのうちの1人でかなり悪評高い生徒で

 

 

小学生の時は外国人指導講師をシャーペンで刺し

去年は担任に噛み付いたと言う恐ろしい生徒ですw

 

 

この生徒が所属する学年の主任には

 

 

「バーバラのような穏やかな女性の先生のことを

◯◯は好きなので、きっと気にいると思います」

 

 

と言われました。

 

 

4月当初学校が3日だけ始まった時には

「先生なんか嫌い!」と言われてしまったので

早くも嫌われてしまったと少し焦りましたが

 

 

担任の先生やこの主任が言うには

それが人の気を引く彼のやり口だとのことです滝汗

 

 

さて、初日の今日は彼のアセスメントです。

 

 

シャーペンで教師の腕を刺す

 

 

とか

 

 

担任に噛み付いた

 

 

とか聞くとどんな恐ろしい野生ザルか?!

と思ってしまうのですが、実は身長150cm

くらいのかわいい男の子でサッカー少年

だと言うことでクラブチームにも所属しているそうです。

 

 

 

 

「苦手な勉強は何?」と聞くと

 

 

「漢字が覚えられない」と言います。

 

 

「練習しても頭に残らないの?」

 

 

「嫌いだから練習もしないの?」

 

 

と聞くと練習しても記憶に残らないとのこと。

 

 

コロナ休校中に何をしていたか聞くと

サッカーをして隣の家の子と遊んだり

スマホゲームをやっていたと言います。

 

 

それで、ゲームのことは全くわからないので

詳しく聞いてみることにしました。

 

 

彼は【荒野行動】と言うオンラインゲームが

好きで、このゲームはチームを組んで敵を

倒すゲームであること、武器が転がっている

からそれを拾って敵を倒すこと

 

 

ゲームにはレベルやランクがあって

東京を舞台にして戦うシチュエーションも

あるみたいです。

 

 

で、このゲームのレベルやランクアップするために

Youtubeの攻略動画を見て研究するらしいんですね。

 

 

だから子どもたちがゲームや動画にハマってるのか!

 

 

と謎が解けました!ww

 

 

 

 

いろんな質問をするのですが

ただ話を聞いているのではなくて

 

 

ゲームのランクの話をしているときに

東京の舞台で「アキハバラ」とか「シンジュク」

と言う言葉が出てきたら、「漢字で書ける?」

と書いてもらうとか

 

 

ゲームの勝敗とか勝率とかの話をする時には

数学絡みになるわけですね。

 

 

そうすると「四則計算」のうちに

「足し算」「引き算」がどの程度までなら

できるのかとか

 

 

ゲームで何かの名前(地名など)が出てきたら

漢字で書いてもらってみると

 

 

漢字が全くわからない状態なのか

少しは書けるけれど◯年生レベルなのか

と言うことがわかってきます。

 

 

通級に来るからと言って彼らは

勉強のことをどうでもいいと思っている

訳でも勉強が嫌いだと思っている訳でも

ありません。

 

 

「分からない」と言う事実があったとしても

 

 

教室では他の生徒にどう思われるか

分からないので、分からなくても質問できない

と言うのがありますが

 

 

「分かるようになりたい」

 

 

「できるようになりたい」

 

 

と言う強い望みを彼らは持っています。

 

 

 

 

今日は通級指導の◯◯くんだけでなく

特別支援の生徒も3人ほど見ました。

 

 

数学の時間に抜き出しをして教えるのですが

計算は苦手というので、やはり四則計算の

うちの「割り算」にチャレンジしてもらいました。

 

 

特別支援クラスの3人の中にもものすごい

力の差があって、小学校まで学校を

お休みしていたので、計算方法もよく

分かっていないという子もいるんです。

 

 

たった3人の生徒でも一人一人力とニーズが

異なっています。

 

 

彼らももっとできるようになりたい

分かるようになりたいという気持ちが

とても強くあります。

 

 

だから、課題にはものすごく一生懸命に

取り組みます。

 

 

ただ理解度と課題達成時間にものすごい

隔たりがあるので、どこに焦点を

合わせたらいいのか悩みます。

 

 

だから「学び合い」という生徒同士が

先生になったり生徒になったりして

お互いが教え合うというスタイルがいいんですよね。

 

 

1対複数だと生徒はクラスの2割だけが

一生懸命に聞いていて、聞いてない2割は

完全に落ちこぼれます。

 

 

これではせっかく休校が開けても

意味がないですよね。

 

 

ただ分からないことが分かるようになるために

それを教え(合う)ると言うだけでなく

 

 

これからの教師の役割としては

 

 

彼らの眠っている魂をゆり動かして

目覚めてもらいたいと思っています。