通級クラスの生徒の中に

短期記憶をつかさどる

ワーキングメモリがうまく

機能していないらしい生徒がいます。

 

 

通常、人は短期間に7〜8個の

事柄を覚えることができます。

 

 

そこでクラスの何人かの生徒に

それが本当にあてはまるかどうか

確かめてもらいました。

 

 

10分とか15分の間に

7〜8個の漢字を覚えてもらいます。

 

 

そのあとで、その7〜8個を紙とか

ホワイトボードに書いてもらいます。

 

 

クラスに来ている生徒の中でこれが

できない生徒はほとんどいませんでした。

 

 

でも一人だけ、どうしても3個くらいしか

覚えられない生徒がいるんです。

 

 

学習障害(LD)があるのかも知れません。

 

 

教科書に漢字で書いてある文章を

そのまま写す作業をしていても

その漢字をひらがなで書くのです。

 

 

今日は国語の時間に取り出しをし

国語のプリントをすることにしました。

 

 

 

 

短歌の勉強をしているところで

5つあるうちの1つを選び

その短歌の意味と登場人物の心情や

短歌に詠まれている風景を推察する

ワークをしました。

 

 

教科書には短歌のあとに「解説」が

あったので、そこを熟読すれば

おのずと短歌の意味は書き取る

ことができるものでした。

 

 

ところが登場人物の心情を推察する

ところで、その生徒は苦戦しています。

 

 

短歌は

 

 

海知らぬ少女の前に麦藁帽のわれは両手を広げていたり

 

 

というもので寺田修司氏の作品です。

 

 

少女の心情を推測してもらうと

「うみがきれい?」と自信なさそうに言います。

 

 

そこで「初めて海をみたときどんな気持ちがした?」

と聞いてみました。

 

 

すると驚いたことに「海を見た事がない」

と言います。

 

 

まあ、山梨ですし、暑い夏にわざわざ

かんかん照りの海になんか行かないって

いう人もいるかも知れないと思いました。

 

 

14年間生きていて一度も海に行ったことが

ない子なんているんだ〜・・・と思いましたが

まあ、そういう家もあるんだと納得しようと

しました。

 

 

でもテレビで見たことくらいあるんじゃない?

 

 

とも聞いてみました。でも「ないっ!」と

きっぱりと言います。

 

 

 

 

じゃあ、「山に登ったことある?」

 

 

自然の広大さとか美しさに感動して

ものすごい心地よさを感じたことくらい

あるんじゃないかと思ったのです。

 

 

ところがこの生徒は登った山が同市

にある丘としか言えないような徒歩30分

程度で登れてしまうたかだか標高500m

程度の山を指して、自分は山登りしたことが

あると答えるのです・・・滝汗滝汗滝汗

 

 

じゃあ、長期休業中には何をしてるんだ?

って思いますよね?

 

 

だから、「夏休みの間何してたの?」

って聞きました。

 

 

「クーラーの効いた部屋でごろごろ

している」と言いましたよ。

 

 

「じゃ、冬休みは?」

 

 

「こたつにあたってテレビ見てる」

だそうです。

 

 

これじゃあ、脳が発達するわけないですよね。

 

 

 

 

息子が小学生だったときに聞きに行った

心理学の先生の講演会では

9歳くらいまで、身体を使って

外遊びをガンガンしなさいと言ってましたよ。

 

 

ワクワクするとセレトニンという快感

ホルモンがいっぱい出てニューロンが

ものすごくたくさん細かく発達します。

 

 

そう心理学の先生が教えてくれました。

 

 

だからわたしは息子が当時めちゃめちゃ

流行った「こびと図鑑」に書かれていた

こびとの捕まえ方を真似て

 

 

こびとを捕まえるためのたんぽぽの花を

集めるとき、近所の友だちと一緒に

ダンボール箱いっぱいにたんぽぽの花を

集める手伝いをしました。

 

 

息子が外で思い切り遊べるように

ザリガニ取りやカブトムシを捕まえる

ためにも懸命に協力しました。

 

 

 

 

でもこの生徒にはそういう体験が

まったくないと言うのです。

 

 

養老孟司さんの講演会を聞きに行った

ことがあるのですが

 

 

彼も子どものうちにたくさん身体を

動かすことがとても大事だとおっしゃってました。

 

 

そのときに彼が例を出したのが、

大阪で起きた児童に対する無差別大量

視察事件で、ふだん鬼ごっこやかけっこを

やっていたら、変な人が追いかけてきたり

危ない人が近づいてきたら

 

 

だまって切りつけられたりする前に

ぴゅーっと逃げるだろう、それがむしろ

自然な子どもとしての行動のはずだと

おっしゃってましたので

 

 

身体を動かすことが脳を発達させる上で

極めて重要な活動だからであるとリンク

させることができていなかったのですが。

 

 

この生徒は夏やすみに海水浴に行って

皮膚が真っ赤に焼けて皮が剥けちゃったとか

冬にスケートに行って転んで

尾てい骨が何週間も痛かったとか

そんな誰もが経験するはずの体験が

まったく欠けているのです。

 

 

彼が日常茶飯事やっているのは

家でゴロゴロすること。

 

 

そして

 

 

ゲームに多額の課金をして

夜更かしして朝具合が悪くなり

学校を休んでしまうこと。

 

 

です。

 

 

 

 

それに給食を食べれないそうです。

 

 

家でもろくでもないものしか

食べてないそうです。

 

 

カップ麺とか菓子パンとか

味が濃くて栄養のないものばかり

食べているんだそうです。

 

 

バランスの取れた栄養を考えて

作られた給食は食べず

栄養のかけらもないカップ麺やパン

が食事では脳みそに栄養も行きませんよね?

 

 

こんな生活を子どもにさせておいて

「うちの子はなんで勉強ができないんでしょう」

って頭をかしげるのもどうなんでしょう???

 

 

子どもを天才にしたかったら

9歳までに外遊びを思いっきりさせて

加工食品でない自然栽培の栄養ある

野菜や果物を主にまるごと食べさせてあげる

 

 

こういう自然の理にかなった育て方したら

間違いなく大天才になると思いますよ!ちゅー