占い師が語る男性心理物語

この物語は創作です

実際に私が占った男性の話をヒントに

小説っぽいものを書いています

 

 

「俺、彼女を真剣に愛してるんです」

 

「まあ、素敵ですね」

 

占いの席に着くなり

いきなり真剣な愛を語り始めた彼は

30代前半くらいの

サラリーマン風の男性だった

 

ダサくはないけれど

だいぶくたびれた感じのスーツ

普段は仕事に打ち込んでるんだろうな

 

 

「彼女に会える日がいつかを

占って欲しいんです」

 

「デートの日にち決めですか?

彼女と話し合えばいいのでは?」

 

「彼女はHなお店で働いてて

お店以外では会えません」

 

「・・・・えっと

お付き合いしている恋人さん?」

 

「そうなりたいです」

 

 

くわしく話を聞いてみると

彼がよく利用しているHなお店に

好みのタイプの女性が働いていて

すっかり気に入ってしまったみたい

 

 

お店の規則で

女性たちはお客の男性と

店外で会ってはいけないルール

 

彼女に会うためには

彼女の出勤する日を狙うしかない

 

でも、どの女の子が担当になるか

実際に行ってみるまでわからないから

うまく彼女に当たるかどうか

賭けになってしまう

 

「彼女が俺の担当になる日を

占いで当てて下さい!!」

 

「・・・あ、あの~

私占いませんから、お金返します」

 

「は?」

 

「占い料金を節約して

そのお金で彼女を指名すれば

100%彼女と会えますよ」

 

「指名料って高いから

もったいないんですよ」

 

「私の占い料金だって

安くはないですけど・・・」

 

 

・・・・・・・・

時が止まったかのような

重々しい沈黙が

占い師と男を包み込んだ

 

もし、今が江戸時代で

Hなお店が遊郭だとしたら

これ、落語になってるよびっくり

 

沈黙を破ったのは占い師だった

 

 

「あなたは彼女のことを

真剣に愛しているんですよね?」

 

「・・・はい」

 

「付き合いたいんでしょう?」

 

「はい」

 

「なら、彼女に好かれないと」

 

「そうです」

 

「あなたの大切なお金は

私みたいな怪しい占い師ではなく

愛する彼女のために使えば

好感度が上がるのでは?」

 

「・・・・」

 

 

先ほど前払いで受け取ったお金を

占い師がそっと差し出すと

彼は無言で手に取り

静かに立ち去るのだった・・・

 

 

おわり

 

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