占い師が語る男性心理物語
この物語は創作です
実際に私が占った男性の話をヒントに
小説っぽいものを書いています
「占い師さん、助けて下さい！」
まだ学生にも見えるような
２０代前半の若い男性が
悲痛な顔をしながらやってきた
大丈夫かしら？
「ずいぶん苦しそうですね
どうされましたか？」
できる限り優しく声をかけると
彼はものすごい勢いで
恋の悩みを話し始めたわ
彼の話を簡単にまとめると
付き合っている彼女さんが
キャバクラで人気の女の子で
男性客と親しくしているのが
不安で仕方ないみたい
「話は分かりました
でも、そういうお仕事だし・・・
彼女が浮気してるって
確かな証拠があったんですか？」
興奮気味にまくしたてる彼に
少し圧倒されながらも
くわしく話を聞いていくと・・・
「出勤する日じゃないのに
男性客と出かけてるんです！」
「それ、店外デートでは？」
「お店の仕事が終わった後で
男性客と別のレストランに行って
食事してたんだ！」
「それ、アフターでは？」
「お店に出勤する前に
男性客とどこかで待ち合わせて
買い物してたらしい！
その後ふたりで一緒に
キャバに行ったんだって！」
「それ、同伴では？」
それ、全部
キャバクラの仕事じゃん
キャバ嬢さんと付き合ってるのに
キャバクラのシステムを
まったく知らないみたいね
さすがに驚いたわ
注）店外デート等はお店によって
OKのところ、NGの所がある
仕方がない
説明してあげるしかないわね
私、占い師なのに占いもせず
何やってるのかしら・・・
できる限り丁寧に説明したけど
彼の感情は収まっていない様子ね
「まだ何か、ご心配ですか？」
「どうして彼女は仕事の事
ちゃんと話してくれないんだろう？
そこが信用できない！」
彼女の性格を星座で見てみると
こんなに感情的にまくしたてられたら
ドン引きして、心が冷めて
話しても無駄って思っちゃうタイプ
私は無関係な占い師だから
冷静に説明することができたけど
納得してもらえた気がしないし・・・
彼女さん、大変だな・・・
「そうですか、あなたとしては
彼女を信用できないんですね
今後は、どうしたいですか？」
「本当はキャバクラをやめてほしい
でも、俺たち同棲してて
彼女の収入が下がると生活が困る」
結局、彼は「彼女と話し合う」
という結論に達してお帰りになった
占いの修行をしていた時に
師匠に言われた言葉
今でも覚えているわ
占い師の仕事は占いだけじゃない
世の中の事や社会問題に
たくさん興味を持ちなさい
まさか、キャバクラの知識が
役に立つとはね・・・
師匠、ありがとうございます
おわり
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