正直、前作よりは失速してしまったな…という印象でした。
麻薬戦争を巡るあれこれ、ハンバーガーの描写など、アメリカへの皮肉が随所に見られたあたりは、流石、イギリス人、マシュー・ボーン監督製アメリカ映画、シニカルだなあと思いましたが、
前作のような、細かいことなんて文字通り、花火のようにフッ飛ばしてしまうような、振り切れた描写に乏しくて、ハチャメチャな面白さには繋がっていないように思えて、全体的に悪趣味に感じてしまいました。
ちょっと、後味が悪かったです。
ハル・ベリーとチャニング・テイタムの活躍をもっと見たかった気がします。
マーリンこと、マーク・ストロングの退場も、本当に残念。
次回作があるなら、再登場に期待したいですね。
ジュリアン・ムーアは楽しそうでなによりというか…
出演を知った第一報の印象とは違った役どころで、ちょっとびっくりしてしまいました。
ハンニバル・レクター博士のファンは、チェックしておいて損はないキャラクターかもしれません。
今作の見どころは、実は生きていたハリー・ハートことコリン・ファースの眼帯姿かも。
主人公エグジーを演じるタロン・エガートンは、相変わらずチャーミング。
あのエグジーが、前作で助けたお姫様と、今作では恋人関係を築いているだなんて、
なんとも微笑ましいというか。
スラム街で暮らしていた彼が、スパイとなって、英国紳士としての教育を受けて、
一国の王妃と出会い、恋に落ちて、幸せを掴み…なんて、
男の子のためのシンデレラストーリーという感じで、思わず苦笑してしまいました。
色々と書いてしまいましたが、キングスマンのスパイ道具の数々を使ったアクションは、
相変わらず痛快で楽しめました。
大好きなキャラクターたちにまた会えたことが嬉しかったので、とにかく、続編に期待したいです。