2024年1月21日(日曜日)、英検2023年度第3回検定、英検一級の試験が行われました。

 

筆記試験の2番、穴埋め問題の1つめは、

Primitive Communism

の話でした。

 

Primitive Communism??という感じでしたが、調べてみると、

原始共産制

ということで、

私有制が普及する以前の人類の社会体制

でした。

 

原始社会では、生活する分だけ狩猟し、狩猟した分全てが共有されるので、

階級支配は無く、リーダーも不要な世界でした。平等な世界でした。国家も存在しません。

 

それが農業とか牧畜をする生活になると、階級社会が生まれて、不平等が生まれてくる。

 

ここまではタイトルから類推できます。

 

第二段落、ここでThe Dawn of Everythingという本の話になります。

作者は、GraeberとWengrow。

日本語では、万物の黎明という本です。

 

英語の本(「The Dawn of Everything」)は2021年に、日本語訳(「万物の黎明」)は2023年に発行されていました。結構、新しい話です。

 

ここで見逃せないのが、

repudiate 認めない

です。

redudiated the notion of primitive communism

という文で使われています。

原始共産制の概念を認めない

という意味です。この文を理解できないと、全体が掴めなくなります。

アメリカの民族の全てが同じ制度で生きていたのではなく、

経済的共産制の民族もいれば、食料の備蓄をしていなかった民族もいる。

多種多様だったといっています。

 

GraeberとWengrowは、非農業の社会では、階級社会無しで多くの人口をまとめることができた。現代の様な制度は不要であった。と言っています。

 

じゃあ何で今の不平等な階級社会があちこちで発生してきたの?という質問には答えられていない様で、これからの研究だ、で第三段落が締められています。

 

万物の黎明、かなり分量がある本ですが、こんど読んでみたいと思います。