一般的にロングドレスと言われているもの、
正式名称は、イブニングドレス。
その他に、ローブデコルテと呼ばれるロングドレスや、
ボールガウンと呼ばれるロングドレスや、
ディナードレスと呼ばれるロングドレスもあるけれど、
一般的に夜のドレスは、
ロングドレス = イブニングドレス
ショートドレス = カクテルドレス
という認識で良いと思います。
少し古いマナーブックなどには、
夜の正装はローブデコルテと書いてあるものもあるのですが、
ローブデコルテとは、デコルテ(胸元の部分)が大きく開いたドレスという意味で、
露出の多いドレスは夜しか着用しなかったことから、
ローブデコルテがイブニングドレスという意味に解釈されていました。
ちなみにローブデコルテはフランス語、イブニングドレスは英語です。
イブニングドレスをドイツ語で言うとアーベントクライト、
ウィーンの舞踏会に行くときに覚えておきたい単語です。
ボールガウンという呼び名のドレスは、最近あまり聞かなくなりましたが、
ボール=舞踏会、ガウン=ドレス、つまり舞踏会用のドレスという意味です。
機能的に言えば、裾幅の広いダンスに向いたイブニングドレスです。
ボールガウンをドイツ語で言うとバルクライト、
ウィーンのオペラ座舞踏会HPのドイツ語バージョンにはこう書いてあります。
最後にディナードレスというロングドレスの話、
古いマナーブックには、タキシードに合わせる女性のドレスと書かれています。
ディナードレスという名前のとおり、食事をするためのドレスということで、
晩餐会、パーティー、観劇などに使われ、舞踏会には使いません。
一般的には、イブニングドレスよりも露出が少なく、
長袖で、裾が細身で丈もイブニングドレスよりも少し短めであることが多いです。
少し複雑なので図解すると、
このドレスはロングドレスなので、イブニングドレス。
胸元が開いているので、ローブデコルテ。
裾幅が広くダンス向きなので、ボールガウン。
なので、どの名称で呼んでも正解です。
しかし形状から、ディナードレスと呼ばれることはありません。