娘先輩、進学先、高校を決めました。
あとは、無事合格を頂けるよう、受験勉強、頑張るのみ。
剣の師匠、T先生が渡米前に残された、
「剣道強い子は勉強も出来なあかんよ?
学年で30番以内は常にキープしておくこと!」
その言葉を頑なに守り、それなりに(笑)、
本当にやばい時は地団太を踏みながら稽古を休み、なんとか、なんとか。
あれから早3年、お陰様で無事、志望コースに挑戦出来そうであります(感謝)。
大切な人の言葉にはやはり重みがあり。
もちろん、剣道を含め、その後の人生も視野に入れ、
たくさんたくさん話し合いながら、やはり、迷いながらも、
それでもやはり、最後はここに行きたい、という場所を選びました。
剣道が、歩く道を拓いてくれた。
頑張ることを、与えてくれた。
出会いや別れもそう。
期待も、失望も、喜びや挫折も、同じように。
剣道でご飯は食べられないけれど、人生に鮮やかな色どりを与えてくれる。
選択。
遠回りでも、いいじゃないか。
選んだチームはそういうチーム。
参加した体験入部、女子部員は現在一人。
その先輩も、娘の入学と丁度入れ替わりでいなくなってしまいます。
なぜ、そんなところに・・・?
もしかしたら、この先、正規人数の団体戦を戦えないかも知れません。
それでも、憧れた日々がそこにある。
憧れた剣道が、ずっと待っていた。
駆け抜けて行った、強いこと、カッコイイこと、夢中になることの
大切さ、素晴らしさを教えてくれた先輩たちがそこにいた。
あの出会いが、あの彼女たちがいなければここまでもさえも、来れなかった。
願わくば、志を同じくする仲間と、娘も、またここで出会えますように。
もちろん、一人よりは、二人、二人よりは三人、三人よりは・・・。
今現在、進路を訊ねられて正直に答え、「え!?」と困惑、同情されるような
反応を頂くことも多いよ、と娘。
でも、一見もの凄く険しく、難しく見える道が、実は自分にとって一番良かった
という経験を、何度も、父である僕は身をもって知っている。
目の前に立ち塞がる困難にさえ、誠実であれ。
そういうところにこそ奇跡は起きる。
ここまでも、これから先も、逆風だ。
「決めたのか。」
そう言って娘本人に手渡された、大きな紙袋。
その中には、使い古された、でもきっと大切に仕舞われていた道着と袴。
娘が出稽古先で大変お世話になっている先生の、
そのお嬢様がかつて愛用されていたもの(!)。
白袴に黒字で二つの刺繍。
一つは横に、娘、進学希望校の勇名。
そしてもう一つ、縦に書いてある名前は、娘が憧れた先輩が、
かつて憧れ、入学を決めたというさらに先代の先輩の名前!
力強く、温かく、そっと背中を押して頂く。
これほど勇気の湧き出る贈り物はありません。
さあ、出会おう。ライバルにも、仲間にも、試練にも、新しい場所で、
新しい舞台で。
まずはそのために、受験勉強。
頑張れ、頑張れ。
hiratapapa