知床のヒグマ最新事情~(2021版) | ニューねこままん

知床のヒグマ最新事情~(2021版)

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■2年ぶりの紳士ヒグマ問題記事最新作です。総文字数7000字以上のブログとは呼べない記事です。

予備知識無しの理解は困難と思われ、時間に余裕のある方は過去記事を一読願います。

 

知床ヒグマ~誰も教えてくれない知床ヒグマ最新事情

 

知床ヒグマ撮影~生きていた!MKジュニア~奇跡の再会

 

漆黒の巨体がその逞しい腕を振り下ろすと、水を叩く大きな音とともに水しぶきが驚くほど高く上がった。

 

若い個体。年の頃は3歳くらいだろうか?まだ親と一緒にいてもおかしくない。そんな年齢に見える。

 

2020年秋、この川に頻繁に現れていた。

 

ここは知床。人が「世界自然遺産」と定めた場所だ。

 

少しやせている。

 

この熊の事を、毎日この付近で働いている地元サケマス孵化場の人は「イチロー」と呼んでいた。

 

この付近で越冬したらしい。

 

地元のさけます孵化場で働く人は、この熊が一昨年前射殺されたメス熊の子供だと言う。

 

黒毛であること、体つきから想定される年齢、そしてこの地区に居ついている事。それらを総合的に判断すれば、その可能性はあった。

 

その母熊は、杜撰な管理をされた地元宿泊施設(岩尾別ユースホステル)の生ゴミを食べ、その後射殺された。

 

あの子とは、顔つきなどの特徴が少し異なるように思え、判断がつかない。

 

結局、再度のドラマティックな邂逅を期待する読者には悪いが、知床財団のDNA判定結果からはメス個体であると判明したようだ。

 

この子はあのヒグマではない。

 

結局あの子熊の行方は誰も分かっていない。

 

 

ヒグマは縄張りを持たない。オスの行動範囲は広く、町をまたいだ移動も多い。また生活圏も他の個体と重複する。

 

南知床ヒグマ情報センターの調査では、浜中で確認されたヒグマが、釧路湿原→阿寒など極めて広範囲に移動している結果が分かっている。

 

あの子が知床を離れていてもおかしくはない。

 

別にあのヒグマに拘っている訳ではない。人の都合とミスで殺されたヒグマなど数えればキリがないのだ。

 


今年も、羅臼では展望台付近に出没していた2頭連れのヒグマが射殺された。住宅地付近への出没を繰り返したためだ。

子供も1頭が射殺されたが、1頭の行方は分かっていない。

 

ウトロ側でも野営場近くに出没していた一頭が射殺された。親離れ後さほど経っていなかったと思われる。

 

昨年秋にも幌別で釣り人の釣果を奪ったヒグマが射殺されている。あれほど、釣果は自分の足元に置くと注意されている(それに同意し腕章もつける)半管理された釣り場で、それを守らなかった釣り人に対し怒りを禁じえない


MKの駆除から3年。何も知らないヒグマをよそに、知床の状況は深刻度を増している。

 

 

■知床ヒグマと人間の最新事情

 

橋の上からヒグマを狙うカメラマンや観光客。

 

眼前では、ヒグマがカラフトマスを狩っている。

 

 

しかし、知床財団や警察は、語弊のある表現を敢えてすると「この光景を見せたくない」。

 

理由は「渋滞が起きるから」である。

 

私自身が過去見てきた中で、これほど皆が喜んでいる渋滞は見たことが無い。湖や滝を見るくらいなら、99%の人が知床で見たいのは、こうした光景であるはずだ。

 

たまに憤りながらクラクションを鳴らし走り去る宿泊施設従業員、関連出入り業者などもいることはいるが、彼らはこれらの観光客のおかげで生活の糧を得ている

 

 

※知床財団公式ツイートスクリーンショット

 

知床財団は、道路における交通渋滞解消に何の強制力も持たない。このため、地元警察と協力してヒグマ渋滞の解消にあたっている。

 



 

 

世界自然遺産に、パトカーのサイレンが大音量で鳴り響く。

 

ちなみにこの場所は駐停車禁止の場所ではない。しかし、白線の内側への駐車もダメだと言う。また、上記の動画の状況が、サイレンを鳴らすべき「緊急の用務」にあたるかは甚だ疑問だ。要するに、大きな音でヒグマを追い払いたいのだろう。

 

警察は拡声器による「直ちに車を移動せよ」という威圧的な命令口調で警告を行う。

 

一方、ヒグマ見たさに慌てて停車する車の中には、側溝に落ち脱輪する車も存在する(昨シーズン見ている中では2台が落ちた)。

 

知床の深部で脱輪した場合、JAFなどの救助も相当の時間を要する。しかもこの場所は携帯電話の電波が届かない。最悪のケースでは、ヒグマ出現率の極めて高い道路上で、2時間以上の歩行を余儀なくされるだろう。せっかくの観光を台無しにしたくないのであれば、十分に注意すべきだ。

 

ちなみに、ヒグマカメラマン達は、これらの人を助けてあげようとはしない。そんなことをしている間にヒグマが出現するかもしれないし、車で送れば、戻ってきた時には駐車場が埋まっている可能性もある。ただ冷ややかな視線を送るだけである。

一度途方に暮れて歩き出した観光客がいたたまれなくなり、車でセンターまで送ってあげたが、JAFによる救出の後、観光客は特にお礼も言わずに去っていった。

(上記写真の車は車が小さいこともあり、観光客同士で協力して脱出したようだ)。

 

こうした状況を受け、知床財団は渋滞が酷いときには「渋滞解消を目的としたヒグマの追い払い」を行う事がある。

 



 

この動画で撮影者との距離は確認できよう。ヒグマとの距離に危険を感じる人が一体どれだけいるだろうか?

 

この時、野生のヒグマを一目見たいという小学生の兄弟が待機していた。ほとんどの観光客が30分も待てないまま帰っていくのに比べ、2時間以上待機した観光客とは言えないほどの「ガチ勢」だ。よほどヒグマが好きなのだろう。

(ちなみにヒグマカメラマンは12時間以上待機する)。

 

ヒグマ追い払いの結果、見れたのは2秒のみ。

 

この事象が「かわいそう」だとも思わないし、財団の対応にも一定の理解ができる。

 

だが、知床の魅力の伝え方が上手くいっていない象徴的な事例であると私は考える。ヒグマを見たいとやってきた観光客達のがっかりする姿だけが、脳裏に焼き付いている。

 

 

■近年の知床財団の対応

昨年の知床財団のヒグマ対応を見ていると、かつてのような積極的な追い払い(ゴム弾の射撃、轟音玉による追い払い)は行っていない。

 

理由は、追い払いが人馴れ熊の行動抑制に効果的ではないからだ。何度追い払っても再び出てくる。

知床財団は、何の強制力も持たないため、昨年現地の危険な状況を拡散することで行政を動かそうという手法を行っていた。

 

公式SNSなどで、観光客やヒグマカメラマン達を「盗撮」し、アップするという手段である。世論を動かしたかったのだろう。

 

実は私も後方から無断で撮影されたことがある。十分に距離を保っていた状況であったにもかかわらずだ。

 

 

もし、その距離が危険であると言うのであれば、まずは口頭注意をすべきだろう。そしてその上で、行動を改めないカメラマンに対し、同意を得たうえで撮影および公開をすべきだ。肖像権の問題は、顔モザイクだけでは担保されない。

 

この点については知床財団のしかるべきポジションの方に直接申し入れた。行ったのは末端の若い職員であり、謝罪の言葉があった。一方でそうした事象は、組織としてのガバナンスが効いていないと捉えられても致し方ないだろう(ちなみに画像は公開されていない)。

 

見る限り、知床財団の公式SNSの投稿は、記載内容も含め組織としてのチェックが十分に効いていないと思われる事が度々ある(極最近はそうした事象は認められない)。

 

Twitter、インスタともに担当の裁量に委ねられている部分が多く、世論を動かす前に公開に、より十分な精査(法律・判例などにも照らしたリーガルチェック)が必要だと私は考える。

 

一時期は、カメラマンを撮影する財団と、その姿を撮影し返すカメラマンの撮りあいの状況を呈した。何の生産性も無いそうした行動の繰り返しに、脱力感は強まるばかりだ。

 

そうした財団の活動が功を奏したのかは分からないが、ヒグマに対する餌付け行為などに罰金を与えるよう法律が制定された。

 

個人的には望ましいと考えるものの、実際ヒグマへのエサやりを見た事は過去6年一度もなく、実効性がどれだけあるかは疑問だ

 

ヒグマ撮影のため餌でおびき寄せ、知床で多発…罰金法案を閣議決定 : 社会 : ニュース : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

上記オンライン記事には、「撮影のためにエサでおびき寄せる行為が後を絶たない」と書かれているが、全く事実と異なる

毎週知床に行っていても、カメラマンでエサやり行為をする人はいない(過去にサケのフィレを置いた輩がいたようだが)。

そんな事をしなくても知床のヒグマは十分出没してくれるため、その必要が無いのだ。

 

財団が公開しているかなり前のドラレコ動画は存在するが、最近は「エサやりをしていたらしい」という人から伝聞の情報まで危険事例として公式文書に載せているあたりは、非常に疑問の残るところだ。

 

 

■駐車場の閉鎖

秋の時期、ヒグマカメラマン達は、撮影場所付近にある「重機回転場所」を駐車場として利用する。工事などを行っている場合は、重機が実際に回転する事はあるのかもしれないが、実際にここを重機もしくは大型トラックが通ることは極めて稀だ(私は6年間見たことが無い)。

また100mも行けば横道があり、このスペースで回転できる(できない人は相当運転技術が未熟だと思われる)。

 

しかし、昨年からここは閉鎖された(現在も春頃から継続して閉鎖中)。カメラマン達を嫌がり、北海道に閉鎖するよう直接的に働きかけた人物を知っているが、晒すような私刑は行いたくないため、ここでは控える。

そもそも、公式の「駐車場」でない以上、それをどうこう言うつもりもない。

ただ、その人物が過去に「あるヒグマ」を殺す要因をつくった当事者たちであるという事だけが、とても気になっている。

 

今後も秋のヒグマ撮影の核心部となるこの場所では、多くのカメラマンが訪れるであろう。そして、車を離れた場所に停め、自転車や徒歩でこの場所に待機するはずだ。

 

ヒグマ出現時の危険性は、車が傍にある時以上に上昇することと思われる。
 


 

■ヒグマカメラマン

ヒグマをメイン被写体として継続確認を続けているカメラマンは、実はそれほど多くは無い。雪解け~冬眠の時期まで通年追い続ける(毎週いる)カメラマンは10人もいないだろう(自称ベテランを語るにわかインスタカメラマンは何故か知床に多い)。

 

 

大体は、ヒグマの撮影が容易な時期に現れ、インスタの題材などのために長くて1~2か月の期間知床に通い撮影をするカメラマンが大半である。連休のみ知床に訪れるカメラマンも多い。

 

ヒグマ撮影は船上以外で撮影した場合、マナーを問われ写真コンテストの受賞候補から外されることも多いらしく、そうした意味合いから敬遠するカメラマンも多くいるらしい(私はいわゆるフォトコンに全く興味が無いため、もりもり撮影する)。

 

また、単純にヒグマに魅力を感じないという野生動物カメラマンも実際かなり多く存在する。

 

トップ5名程度のカメラマン達の情熱は凄まじい。より近く、より精細に。これらの人たちは、インスタなどは行わず、ただひたすら自己満足のために知床に通い、撮影を続けている。

 

ちなみに、ヒグマとの距離感は全員が狂っており、至近距離まで近づいていく。しかし、恐怖心が無いのかというとそうではない。

 

継続確認による個体の特性や、気分、警戒度について子細に分析のうえ撮影を行っている(熊スプレーも装備している)。危険だなと思うのは、それらの経験が乏しい中で、明らかに警戒しているヒグマに接近するカメラマン達である(実際見ていると結構いる)。

 

ヒグマ同様にカメラマンを段階で分類してみる。

 

段階0 ヒグマを恐れ、降車しての撮影は行わない。何枚か撮影すると逃げる。

段階1 ヒグマを恐れず、距離を確保しながら、場合によって降車しての撮影を行う。

段階2 ヒグマを恐れず、執拗にヒグマを付け回すが、至近までの接近は行わない。

段階3 ヒグマを恐れず、長時間むしろ積極的にヒグマに近づいていく。

 

ヒグマ馴れは、集団心理によっても助長される。段階3のカメラマンを見た観光客やカメラマン達は、一足飛びに段階をかけあがる事例が見受けられる。

 

 

■人馴れヒグマの遺伝

こうしたカメラマンの撮影行為を助長するのが、知床に多く存在する「人馴れ熊」の存在である。

 

TVなどでも放送されたが、ヒグマの「人馴れ」は親から子へ遺伝していく。「遺伝」といっても、それは「DNAレベル」での遺伝ではなく、幼少期に人馴れ母クマに連れられて人前を歩くうちに人を恐れなくなるといったものだと私は思っている。

 

 

実際、人馴れ母クマに連れられた0歳児は、びくびくしながら人を警戒して母ぐまについていく。

 

最近出現を繰返す0歳2頭連れのメスグマは、読者がよくご存じのMKの姉妹(3頭のうち1頭)である可能性が高い(知床財団もその可能性を否定しなかった)。

 

 

また、何度も書いてきたが、一度人馴れしたヒグマが人に合わないうちに人馴れ度合いが後退するとは思わない。

 

つまり、ルシャを含めた漁業を営んでいる地区はもちろん、知床全体を立ち入り禁止にして、全ての人馴れクマが死ぬまで、この問題は解決しないだろう。現実的にこの問題の解決は不可能だと考える。

 

受け継がれていく人馴れの血脈は、繰り返し新たな悲劇を生み出していくかもしれない。

 

 

■知床のヒグマと観光客。ヒグマ問題の隘路は何か?真因を探る

 

知床の世界遺産登録は、その生物多様性を一因として行われている。様々な生き物が生息する。

 

世界自然遺産登録の動きは、斜里町を中心とした「観光収入増加」の期待して行われた(羅臼は水産資源が豊富であったため、観光収入に興味があまりなく、斜里程の熱量はなかった。現在基幹産業である水産が低迷の時期を迎え、遅ればせながら観光へ目を向けつつある)。

 

しかし、私が見る限り「知床は狭すぎ、更に見せ方が下手すぎる」

 

そのため、知床を訪れる観光客数は、世界遺産登録初年度をピークに減少を続けている。

 

知床を訪れた人であれば理解できると思うが、車で移動できる範囲は極めて限定されており、「え?これだけ?」というレベルである。

 

また、観光の目玉とも言うべき野生動物への遭遇は「運」を必要とし、せっかくの運を手に仕掛けてもヒグマの場合警察や財団に追い払われる。シマフクロウなどに至っては観光客がラッキーで見れる確率はほぼゼロに等しい。

 

※シマフクロウ 観光施設で餌付けされている個体以外、天然ものはなかなか見ることができない

 

草を食むエゾシカなどは見れるが、北海道に入った時点でエゾシカなどどこにでもいる。

 

絶景とされる知床峠などは、かなりの確率で霧がかかり、何も見えない。観光の目玉とされる知床五湖は、高架木道からの眺めは別に、遊歩道を歩いても「森の中の池」程度にしか見えない。ヒグマが出没するとすぐに閉鎖される。

 

また、カムイワッカへ向かう道路は舗装されておらず、車1台が通れる曲がりくねったグラベルを長時間走らなければならない。

 

「また行きたい」と思うリピーターがどれほどいるかは疑問だ。

 

しっかりと見せる計画を持たず、必要な観光インフラ整備を置き去りにしたまま「世界自然遺産」のブランドだけが先走っている

 

そうして起きる問題を「誰かのせい」にする

 

それが今の知床だ。

 

現在の知床は、観光地としての袋小路に迷い込んでしまっていると思われる。

 

つまり、世界自然遺産のため、開発行為は厳しく制限される。世界自然遺産が解除されれば、今度は保護維持費など国や道からの補助金がなくなる。つまり「何をするにも金が無い」。

 

観光収入を期待し、世界自然遺産登録を望んだ結果、かえって魅力的な観光地を形作る事が困難になってしまった。なんとも皮肉な話だ。

 

 

■ヒグマ問題解決のために求められる出口戦略

昨年、知床財団では試験的に「マイカー規制」が行われた。知床自然センターより先の道々93号線についてマイカー乗り入れを規制し、移動は無料のシャトルバス利用を強制するといった手法だ。

 

同時に、岩尾別孵化場の見学ツアーも行った。これは、岩尾別川河口に位置するさけます孵化場を見学できるツアーであり、普段はこのエリアに入ることができない。また、秋時期にはヒグマが高頻度で出没するエリアでもある。

 

参加したカメラマンからは、実際にヒグマも撮影できたとのことであり、望ましい撮影の在り方の第一歩であると考えることができる。

 

しかし、孵化場という性質上観光施設とは異なり、継続的な開催ができるか(観光コンテンツとして定着させることができるか)は疑問が残る。

 

私が考える最適解は、以下だ。

 

知床半島斜里側の先端近くに、「ルシャ」と呼ばれる地区がある。

 

国指定鳥獣保護区特別保護指定区域だ。

 

現状、上陸も立ち入りもできない「知床の核心部」である。

 

ここは、道路を通過するだけでも、「網走土木現業所」「斜里営林所」「ウトロ漁協」の夫々に許可が必要だ。更に、環境省や斜里町などへの許可も必要となる。カムイワッカにある閉じられたゲートには鍵がかかっており、一般人の立ち入りは現在一切できない(ゴミ拾い活動など限られた機会でのみ立ち入ることは可能だ)。

 

 

ここには、大量のヒグマが存在する。メスやオスが入り乱れ、世界的にも類を見ない「ヒグマの交尾」が見られる地区でもある。

 

時期にもよるが、ここでヒグマを見られない可能性は極めて低い。秋口などはほぼ100%ヒグマを見る事が可能である。現在は、観光船のみ沖合からこのルシャ地区を眺めることができる(ただし、カメラマン的には「遠すぎる」)。

 

 

 

ここには、19号番屋と呼ばれる番屋が存在しており、大瀬初三郎氏が率いる漁師達が漁を行っている。

 

もしかしたら、読者諸君もTVなどで見たことがあるかもしれない。NHKスペシャルなどで何度も取り上げられている「ヒグマを叱る老漁師」

である。

 

彼については、その人柄と深い知識に深い感銘を受けており、多くを語りたいところだがここでは敢えて述べない。

 

実際にお会いしてお話を聞くと、年齢を感じさせないヒグマに対する深い愛情と知識に驚きと感動を覚える。

 

立松和平著の「知床に生きる」は、現在廃版だが、アマゾンの電子書籍では現在も読むことができる。興味がある方はぜひ一読願いたい。

 

何十年も毎日ヒグマを見てきた男の言葉は、どんな研究者の言葉をも凌駕する説得力を持つ。

 

 

 

 

 

 

このルシャ地区では、いたるところにヒグマの糞があり、足跡も凄い。

 

だが、岩尾別付近に出没するヒグマと異なり、人にやや怯えたような表情を見せることは無い。

 

自然のままに、自由に生きるヒグマの姿。

 

ここに、ヒグマ観察の施設ができれば・・・・と願わずにはいられない。

 

もちろん、施設建造となると景観を壊す事にも繋がり、ハードルは極めて高いだろう。ではバスはどうだろうか?

 

ルシャでヒグマ観察を行うバスツアー。安全が担保された一部の場所でのみ時間を制限して降車を許される。もし、そうした事が実現すれば、知床の観光価値は一気に上昇するのではないだろうか?

 

 

私は、ヒグマ撮影を行うカメラマンだ。

 

その行為は、ヒグマの人馴れという意味からは「無害」ではない。

 

しかし、人馴れを語るのであれば、知床で漁業を営む漁師をはじめ、知床財団、工事業者、その他すべてが「人馴れ」に一役買っていることになる。

(知床財団は追い払いを行うため、ヒグマは逃げるというのは事実だ。だが、ルシャでのマス遡上調査の際などは長時間ヒグマのいる河口でカウンターを押している)。

 

必要なのは、安全に見せること。それを無くして規制だけを強化しても、何もはじまらない。

 

 

君はどこに行くの?

 

― 人のいないとこ。

 

人間はきらい?

 

― 好きでも嫌いでもない。ふつう。

 

 

どうすればいい?

 

― わかんない。

 

・・・・人間もどうすればいいかわからないよ。

 

 

いつかさ、折り合いをつけれたらいいな。

 

安全に、君たちを見ることができたなら・・・・。

 

 

■あとがき

総文字数7800文字超。まだまだ書きたいことはあるのですが、今回はこのへんで。

(`・ω・´)

 

リブログは自由です。一緒にぜひヒグマ問題を考えてください。

 

注)一部知床財団に対し、批判的な内容も含まれていますが、私は知床財団の活動に概ね賛同し、応援もしています。

 

さて、次回は連続でヒグマ!!(゚∀゚)ノ

同一の作者が書いたとは思えない、いつもの「ねこままん」スタイルの記事です!

楽しんで読んでもらえるようすぐに書きますぞ!!

 

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