シビラまつ子のライフストーリーvol.28
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シビラまつ子のライフストーリー
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前回は、高校卒業してから
身体症状と対人恐怖が酷くて
ひきこもり生活になってしまったことを書きました。
いま思えば、ひどいうつ状態であったと思うのですが、
足元が崩れ落ちるような感覚に襲われたり、
得体のしれない恐怖に震えたり、
自分にはいっさい生きる価値などないという思いでいっぱいで
自殺念慮に苛まれていました。
独りベットの上で
泣いているってこともあったし
物や母にあたったり、
自傷行為も続いていました。
そんな19歳のある夜、
地面が崩れて自分が崩壊するような恐怖が
マックスになって、
もう自分ダメだって思ったんです。
そうなったとき、
あんなにザワザワしてた気持ちが
不思議とシーンとなって、
もう本当に生きる気力がないというか、
私は、もう死ぬんだなって
静かに
淡々と思ったんです。
いまあの時の感覚を言葉に表すのは
とっても難しいんだけど、
なんていうか、
死という名の闇に
すっぽりと飲み込まれたような感覚・・・
あのままだったら、
おそらく、私は、
あの夜、
どういう方法でかはわからないけど、
自分で自分を殺していたんじゃないかと思います。
でも、その時
真っ暗な部屋の中で、
闇の底を見つめていた私の前に
突然、なんの脈略もなく、
画像がパッと見えたんです。
それは、
父と母が出会った、その瞬間の場面でした。
もちろん、私は実際には知らないはずなのだけれど、
とてもリアルに、若い父と母がそこに見えたんです。
そして、その場面から、ものすごいスピードで、
父方、母方、それぞれの祖父母が出会った場面、
そこから、今度は、曾祖父母、そのまた前の・・・
というように
どどどどーーーーと、
枝が激しく分かれているように
すごい数の男女の姿
無数の私の祖先たちの姿が見えたんです。
その次には、
進化の流れを逆行するようなかたちで
たくさんの生物たちの姿が現れ
最後は、小さな微生物というか、
細胞のようなものにいきつき、
そして、その小さな視点から
今度は、上空に上がっていくように、
地球全体の姿が見えて、
その地球から、今度は一気に
太陽系、銀河系、
そして、宇宙空間へと広がり、
次の一瞬、
ものすごい大きな光が爆発したように感じて、
全体がただただ光になりました。
このビジョンを見ていたのは、
数秒間のことだったのか、
それとも何時間ものことだったのか
全く時間感覚がわからないのですが、
ビジョンが閉じて
ベットの上の自分に戻って来たとき、
「私のいのちがあるのは、偶然じゃない」
って、そう思ったんですよね。
「生きなくちゃ。死んじゃダメだ」
って、自分の中から声が聞こえたんです。
言葉にならないものがこみ上げてきて、
声をあげて泣きました。
ビジョンで見た中の、たった一つのいのちが欠けていても
私という存在が、
今、こうして地球という星に
生きていることはない。
宇宙が存在しなければ
自分の存在もない。
全てのものとのつながりを
この時、初めて実感しました。
私は、助けられたんだと思います。
この体験の後も
自殺念慮や自傷行為がなくなったわけではないのですが、
この日を境に、
死の方向ではなく、
恐怖を抱えつつも
私が私として生きるための方法を見つけようとする方向に
意識が向かっていきました。
いまだにあれは何だったのだろうかって思います。
人間には、自分を救う回路があって、
その回路に、あの時、スイッチが入ったのかなとか、
それこそ、
ご先祖様などの自分を守ってくれている存在が
あれを見せてくれたんだろうかとか、
思うこともあります。
そして、そして、
まだまだ人生は続くのでした
畑の近くの林の中に、
たくさん咲いてました。
ドクダミの花。
独特の生臭いような青臭いにおいと
ジメッとした場所に群生していて、
嫌う人は嫌う
生命力強めなやっかいな雑草と見ればそうなのだけど、
今日は、この白い花が、美しく
輝いて見えました。
ドクダミは、
素晴らしい力を持ってもいて、
お茶にしたり、
焼酎につけたエキスは、
外用薬にもなるのですよね。
自分の中の
忌み嫌っているものが、
実は、自分を癒したり
力を与えてくれる
薬だったりするんですよね。
ドクダミの花を眺めて
青臭いにおいを嗅ぎながら
そんなこと思いました。
ではでは、またね～～
皆様に愛を込めて
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