置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

15日、予定外に迷い込んだ道で、白猫に出会った。

捕獲機をかけるが、保護できず、今回もその場所に立ち寄る。

祠の下に置いたフードは空っぽ。

姿は無いけど、フードだけ置いていくね。










置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

ここも毎回フードが無くなっている場所。

雪がかからない場所を選ぶ。










置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

ご飯来ないかな~、と

猫が待っている場所。

時に黒猫、時に三毛猫。

今日は、ぶち猫が待ってた。

前回捕獲機を掛けたが空っぽ。

今日は、郵便ポストの下に捕獲機を掛けて、

姿を隠し待つこと20分。









置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

うっひょ~!

ブルーアイがたまらない。











置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

Mさん保護のこの子。

わたしの飼い猫、クリーに瓜二つ。

胸がきゅ~んとなる。


日曜日、チーム全体で6匹の保護。

もっと捕獲機があって、受け入れ先があれば・・・。

まだまだ、救える命があると実感する。









置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


置き餌を依頼された住民の家の前に、大きな乳牛。

空腹のため布をくわえて、真っ直ぐな目で、わたしに何かを訴える。


ごめんね。わたしには、君たちをどうすることも出来ないよ。

ドックフードとキャットフードだけど置いていくね。

給餌の為「そこを通して」と話すと、す~っとこの場を離れる。

人間の言葉が分かるんだね。






最初で最後の晩餐



レスキューの帰り道、国道6号の小六郎あたり。

田んぼの中、離れ牛を囲い込む柵(さく)が取り付けられていた。

餌でおびき寄せて、中に入った牛は出られなくなり

そのまま殺処分するのだという。

防護服を着た人が柵の中で

「おいでおいで」と袋の中の飼料を見せ、牛をおびき寄せる。


今日はたくさんの牛が柵の中にいる。

何も食べるものが無くなったこの零下の中、

1年近くぶりの美味しいご飯に、牛たちは無条件で集まって来る。


その柵に入る為の、牛たちの列の中、

原発事故後産まれた子牛が、お母さん牛と一緒に数頭並んでいた。

はじめて食べるちゃんとしたご飯が、

自分の命と引き換えだなんて、知るはずも無い。
お母さん牛にちょこんと寄り添う、子牛たちのあどけなさ。

何だか、うきうきした気分で美味しいご飯を待つ。



今夜、もう天国に行ってしまっただろうか。




写真、撮ることは出来ませんでした。