置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

秘かに様子を窺うクリー


先住猫クリーにとって、新たなる天敵が現れるむかっ

これは先客メリーと比べると、ハンパない。


メリーは先に別室に避難して、

出窓から外を眺めるなど優雅な日々を送っている。

でも、誰かがその部屋のドアを開けると、

ささっとダンボールハウスに身を隠し、

小さくなって震える猫を演出することは、忘れない。







置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

先週、福島から連れて来たコウタロウ。

生後3ヶ月のこの子は、もうとんでもなくやんちゃ。

クリーは突如追いかけられ、キャットタワーにジャンプ!

事なきを得た。

スリッパの次は・・・。









置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


ハンター、コウタロウ。

大騒ぎして疲れると・・・。











置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


ヒーターの前で、こんな顔。

部屋は空調も効いているが、

疥癬でまだ毛が生えそろわないコウタロウは寒がりだ。


思えば、君が保護されたのは、昨年11月。

生まれて1週間くらいの時だったんだよ。









置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~
置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~


おびただしい数の牛が餓死していた牛舎。

そのすぐそばで保護された、兄弟6匹。

一ヵ月後には、母犬も保護された。


牛たちは死んだ体を、犬たちに提供してくれた。

人間が見捨てていった命を繋いでくれた。

これを、残酷だなんて・・・人間に言える権利などないはずだ。






ねえ、コウタロウ。


置き去りにされた小さな命~福島第一原発20km圏内 警戒区域から~

家に来て一週間。

明日は高尾の里親さんに貰われていく。

今日は病院を受診して、血液検査もOK。


何だか、家の子のような錯覚をしていたが、

里親さんも楽しみにしているからね。

クリーの安住の為にも、笑ってバイバイするよ。


夜鳴きをしなくなったコウタロウ。

お母さん(わたし)がキッチンでお料理している時も

ずっと足元でジャンプしてたコウタロウ。



大事な子。